「RPA」から「IPA」へ【中編】
RPAをまずは導入すべし 次世代RPA「IPA」の失敗しない入れ方
OCRや自然言語処理、チャットbotなどの技術によって、「RPA」よりも高度な業務自動化を実現する「IPA」。RPAはどのようにしてIPAに発展したのか。IPAの適切な導入手順とは。
「ロボティックプロセスオートメーション」(RPA)のビジネス活用が進むのと同時に、機械学習といった人工知能(AI)技術をRPAに組み込む「インテリジェントプロセスオートメーション」(IPA)の関連技術も発展しつつある。前編「RPAと『インテリジェントプロセスオートメーション』(IPA)の違いとは?」に引き続き、RPAとIPAの違いと、自動化できる業務について詳しく説明する。
RPAからIPAへの段階的発展
システムインテグレーターのInfostretchで、エンタープライズソリューションディレクターを務めるデベン・サマント氏は「RPAを導入する準備をしていないと、IPAも導入することはできない」と言う。サマント氏は、RPAからIPAへの発展は一続きであり、RPAの仕組みを基礎に機械学習、分析機能を組み込むことで、IPAが進化してきたと考えている。
サマント氏は、RPAからIPAへの発展には大きく分けて3つの段階があると主張する。
- 第1段階
- 多くの企業が人に代わるソフトウェアロボットを用意し、単純な業務プロセスを自動化する。
- 第2段階
- 機械学習で人がする判断とオペレーションを支援する。これらの2つの段階では、明確に定義されたルールベースの業務プロセスを自動化できる。
- 第3段階
- 通常は人がする判断をAI技術が代行し始める。AI技術を組み込んだソフトウェアロボットが、ルールだけでは処理できない業務プロセスを処理する。「つまりソフトウェアロボットに1つのタスクについてのみ処理させる状態から、プロセス全体の関係を考えさせる状態に進めることだ」とサマント氏は説明する。
IPAは職場にどのようにして導入すべきなのか
ITコンサルティング企業Protivitiで、内部監査と経理・財務アドバイザリー部門の責任者を務めるアンジェロ・プリカコス氏は、RPAに自動化機能を補完する技術を組み合わせた概念がIPAだと話す。RPAに光学文字認識(OCR)や自然言語処理、データ分析、チャットbotなどの技術を加えることで、非構造化データの読み込み、人の発話の解析、市場トレンドの検出、結果の予測などが可能になる。
プリカコス氏は、一般にはまずRPAを導入してからIPAに進む企業が多いと言う。例えばProtivitiのある顧客は、社内システムやネットワークへのアクセス権限の変更作業に、Protivitiが構築したソフトウェアロボットを使っている。アクセス権限変更要求フォームの送信内容を読み通り、処理ルール通りの承認作業を実行して、システムへのアクセス許可の付与と削除を自動化する。ソフトウェアロボットへの指示には、対象のユーザーやアクセス権限についての情報を入力するチェックボックスとドロップダウンメニューを使う。
企業はこうしたソフトウェアロボットを安定して運用できるようになってきたら、IPAを導入して自動化できる業務範囲を拡張できる。例えばAI技術とチャットbotを利用することにより、テキストでの指示内容からユーザーの意図を解釈して、ユーザーが明示していないアクションも実行が可能だ。「メアリーは退社したので彼女のアクセス許可を削除してください」とチャットbotに入力すると、チャットbotが入力データを収集してアクセス権限処理用のソフトウェアロボットを呼び出す。ソフトウェアロボットはチャットbotの解析内容に基づき、定義したルール通りのアクションを実行する。
後編は、IPAの導入に向いている作業について、さらに掘り下げる。
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「RPA」から「IPA」へ
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