RPAをまずは導入すべし 次世代RPA「IPA」の失敗しない入れ方「RPA」から「IPA」へ【中編】

OCRや自然言語処理、チャットbotなどの技術によって、「RPA」よりも高度な業務自動化を実現する「IPA」。RPAはどのようにしてIPAに発展したのか。IPAの適切な導入手順とは。

2020年01月14日 05時00分 公開
[George LawtonTechTarget]

 「ロボティックプロセスオートメーション」(RPA)のビジネス活用が進むのと同時に、機械学習といった人工知能(AI)技術をRPAに組み込む「インテリジェントプロセスオートメーション」(IPA)の関連技術も発展しつつある。前編「RPAと『インテリジェントプロセスオートメーション』(IPA)の違いとは?」に引き続き、RPAとIPAの違いと、自動化できる業務について詳しく説明する。

RPAからIPAへの段階的発展

 システムインテグレーターのInfostretchで、エンタープライズソリューションディレクターを務めるデベン・サマント氏は「RPAを導入する準備をしていないと、IPAも導入することはできない」と言う。サマント氏は、RPAからIPAへの発展は一続きであり、RPAの仕組みを基礎に機械学習、分析機能を組み込むことで、IPAが進化してきたと考えている。

 サマント氏は、RPAからIPAへの発展には大きく分けて3つの段階があると主張する。

  • 第1段階
    • 多くの企業が人に代わるソフトウェアロボットを用意し、単純な業務プロセスを自動化する。
  • 第2段階
    • 機械学習で人がする判断とオペレーションを支援する。これらの2つの段階では、明確に定義されたルールベースの業務プロセスを自動化できる。
  • 第3段階
    • 通常は人がする判断をAI技術が代行し始める。AI技術を組み込んだソフトウェアロボットが、ルールだけでは処理できない業務プロセスを処理する。「つまりソフトウェアロボットに1つのタスクについてのみ処理させる状態から、プロセス全体の関係を考えさせる状態に進めることだ」とサマント氏は説明する。

IPAは職場にどのようにして導入すべきなのか

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news105.jpg

「生成AIで作った広告」が物議 そのとき、コカ・コーラはどう動いた?
生成AIを広告制作に活用し、議論を呼んだCoca-Cola。この経験から何を学んだのか。

news028.jpg

新規顧客獲得と既存顧客のLTV向上、それぞれのCRO(コンバージョン率最適化)について
連載第4回の今回は、新規顧客の獲得と既存顧客のLTV(顧客生涯価値)、それぞれのCRO(コ...

news213.jpg

「広報」への期待 B2BとB2Cの違いは?
日本広報学会が上場企業経営者を対象に「広報の定義」に関する意識調査を実施した。