「5G」のメリットを小売業がすぐには受けられない理由小売業で「5G」は必要か【後編】

「5G」を導入する際は、効果が最大限期待できそうな業務を絞り込まなければ、投資が無駄になってしまう。小売業で効果が期待できそうな業務とは。

2020年02月20日 05時00分 公開
[Michaela GossTechTarget]

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 調査会社Forrester Researchは、小売業の「5G」(第5世代移動体通信システム)利用に関する調査レポート「The CIO's Guide To 5G In The Retail Sector」で、5Gを小売業で活用する場合、主に下記の3つの業務で恩恵があると報告している。

  1. バックエンド業務
    • 倉庫内の在庫の追跡やモニタリングなど、顧客には見えない業務
  2. フロントエンド業務
    • 顧客と接する業務や店舗内の商品/人の追跡、モニタリングなどの業務
  3. 財務業務
    • 顧客による商品やサービスの利用状況を追跡、モニタリングし、それに応じて料金を請求する業務

 本格的に5Gが普及すれば、ネットワークを仮想的に分割してアプリケーションの特性に応じて通信する「ネットワークスライシング」(仮想的な分割)や、モバイルネットワークを使用してコンピューティング処理をする「モバイルエッジコンピューティング」など、より多彩な5Gの特性を引き出せるようになるだろう。それによって、個々の顧客に応じたユーザーエクスペリエンスの実現に役立つ。

 5Gは、これまでの移動体通信システムよりもはるかに多くのセンサーを店内に設置し、より多くの商品を追跡することを可能にする。「来店客がどのような商品を手に取り、どこに移動し、店内で何をするかを、きめ細かく把握できるようになる」(ビーラー氏)

「5G」のメリットをすぐには享受できない理由

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