Web会議の録画データとプライバシー問題【中編】
「Zoom」の録画機能の使い方は? そもそも「録画すべきWeb会議」とは?
Web会議ツールを使う際は録画データのプライバシー問題に対処する必要がある。そのヒントとして、「Zoom」での録画データの扱い方と、録画することで恩恵を受けられるWeb会議の種類を紹介する。
Web会議ツール利用時は、Web会議の録画データの取り回しに注意しなければならない。会議出席者のプライバシーを保護する必要があるためだ。
Zoom Video Communicationsが提供するWeb会議ツール「Zoom」は、エンドユーザーがWeb会議を録画して、その録画データをローカルストレージやオンラインストレージに保存できる機能を持つ。エンドユーザーはWeb会議画面下部の「このコンピューターにレコーディング」または「クラウドにレコーディング」のいずれかを選択することで録画できる。
ローカルストレージに保存した録画データは、オンラインストレージや「YouTube」「Vimeo」のような動画ストリーミングサービス、コンテンツ管理システム(CMS)にアップロードすることも可能だ。 ただしローカルの録画データをZoomが提供するオンラインストレージにアップロードすることはできないため、Zoomのオンラインストレージに保存したい場合は初めから「クラウドにレコーディング」を指定しなければならない。
ローカルストレージにZoomでの録画データを保存する場合、録画データは専用フォルダに保存される。Zoomが提供するオンラインストレージに保存する場合は、Zoomのポータルサイトから録画データにアクセスできる。
Zoomは企業向け動画管理サービス「Panopto」と連携しており、エンドユーザーはZoomでの録画データをPanoptoにアップロードしてライブラリに追加できる。Panoptoには管理者がコンテンツを共有したり、動画データの保存ポリシーを徹底させたりするためのさまざまな機能がある。自動文字起こしを通じて動画の内容を検索できる。
「録画すべき会議かどうか」の判断基準
どのWeb会議を録画すべきなのかを見定めるのは簡単ではない。もし会議が短時間で、基本的な事項に手早く言及することのみを目的としているのであれば、録画は不要だろう。一方で「多くの関係者が出席する会議を録画する価値は大きい。
会話の自動書き起こしに流用すれば、会話の内容を検索できるようになる」と、調査会社Forrester Researchの上級アナリストであるニック・バーバー氏は言う。Smarsh、Global Relay、Proofpointといったアーカイブ技術ベンダーやセキュリティベンダーが、Web会議ツールと連携した録画データの書き起こしやアーカイブ機能を提供している。
他にも、以下のような会議は録画するのに一考の価値があるだろう。
- 顧客とのやりとり
- 顧客とのやりとりを録画しておけば、プロジェクトについて話し合った内容を継続的に記録できる。もし顧客の気が変わったり、「そんなことは言わなかった」と顧客が言い出したりした場合は、顧客の誤りを正すために録画データが役立つ。
- ブレーンストーミング
- 複数の参加者が同時にアイデアを共有するブレーンストーミングは、録画を後で見直せる状態にしておくことで意見を参照しやすくなる。
- 大規模プロジェクトや予算に関するキックオフ会議
- 参加者が口頭で話した内容を証明するために、録画データを利用できる。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
事例
[日本オラクル株式会社] ピンチをチャンスに変えたEPR製品は? 先行企業の導入事例3選 -
技術文書・技術解説
[日本オラクル株式会社] 無自覚なリスク 秘伝Excelファイルが監査の壁、不正・ミスの温床となる理由 -
製品資料
[日本オラクル株式会社] 戦略的経理の第一歩 失敗のない「脱Excel」を実現する秘訣とは? -
技術文書・技術解説
[日本オラクル株式会社] いまさら聞けないオンプレERPとクラウドERPの違い 最適な製品をどう見極める? -
事例
[株式会社ビザスク] 連結売上高が約2倍に成長、富士フイルムが実践した新規事業創出の戦略とは?
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
2
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
3
「0.3秒のスピード顔認証」の入退室管理が社員に好評 事例に学ぶオフィス改革
-
4
「ノートPC派」は損をしている? Dellと考える“自作PC”のメリット
-
5
エンジニアの生産性はどう測る? マネジメントに不可欠な可視化の実現方法とは
-
6
慶應義塾が「Notion」を選んだ理由 AI導入の盲点になる“情報のサイロ化”
-
7
LINEヤフーはなぜ「社内の管理者」すら信用しないインフラを作ったのか
-
8
1200万円のSaaS導入を回避 スギ薬局「運用費10万円」のAIエージェント構築術
-
9
「また同じ説明か」 消費者の半数が離脱するAIチャットbotの“記憶喪失”
-
10
IT製品の導入に関するアンケート「PC&デバイス」編
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
DX/AI投資の壁を突破、現代の最高財務責任者が直面する課題と克服のヒント
-
3
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
4
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
5
システムの保守がモダン化を阻む? 「変えない判断」から脱却する方法とは
-
6
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
7
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
8
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
9
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー