コンテナは軽量であるが故に、コンテナが必要とするストレージでさえコンテナとして稼働し、廃棄される。だが、ミッションクリティカルで機密度の高いトランザクションを処理するエンタープライズアプリケーションは、それではうまくいかない。
Robin SystemsのクラウドネイティブなKubernetesストレージ管理ソリューション「Robin.io」は、特に金融サービス、通信事業者や5G企業向けに、データベース、ビッグデータ、検索/インデックスを提供する。Robin.ioには有償のエンタープライズバージョンだけでなく、完全無料のExpress製品もある。こちらはフル機能を備えているが、5ノードまたは10TBに制限される。
「ステートフルアプリケーションには、クラウドネイティブのストレージスタックが必要だ」と話すのは、Robin Systemsの創設者兼CEOのパーサ・シータラ氏だ。
シータラ氏によると、「Kubernetes」向けの永続ストレージは任意のポッド、サーバ、場所(クラウド、オンサイト)でデータの可用性と相互フェイルオーバー、予測可能なアプリケーションパフォーマンス、高度なストレージ機能(スナップショット、クローン、バックアップ、災害復旧など)を提供し、ストレージの専門家以外でも管理できる必要があるという。
これを実現するのがRobin.ioだ。
「Robin CNS」(Cloud Native Storage)は任意のKubernetesディストリビューションと連携し、ステートフルな永続ストレージが必要なアプリケーションにKubernetesの「Persistent Volume Claim」(PVC)を介してストレージボリュームを提供する。
Robin CNSはインストール時にオペレーターをデプロイする。このオペレーターがストレージメディアを検出してプールする。メディアはローカルストレージでもクラウドでも構わない。
Robin.ioが物理容量をプロビジョニングする方法の中心となるのが、ストレージパフォーマンスのプロファイルだ。そのプロファイルがパフォーマンスのピーク時やストレージに影響する運用イベントの発生時にリバランスし、フェイルオーバーを行う手段になる。
アプリケーションのパフォーマンス要件に応じてストレージをプロビジョニングし、ライブ中にリバランスできる。リバランスは、ホットスポットや周囲のノイズなどのI/Oの問題を避ける必要性だけでなく、ラック間、サイト間、クラウドのゾーン間でのストレージ分散の必要性も考慮される。
これら全てを行うために、ストレージボリュームのプロファイルを定義する。実行中に拡大、縮小できるストレージ容量をそのプロファイルに含める。
Robin.ioはアクセス可能なストレージ(ローカルとクラウド)に関して把握する必要のある情報を全て自動検出して、Robinストレージクラスを作成する。このストレージクラスはさまざまな種類のストレージで構成され、それらを異なる「Persistent Volume」(PV)にグループ化する。
これらはCSI(Container Storage Interface)を使ってアプリケーションに公開できる。アプリケーションとそのニーズに関連付けられたPVCはPVと照合される。
アプリケーションのストレージ要件を定義する鍵となるのが「Helm」(訳注:Kubernetes用パッケージマネジャー)のチャートだ。Helmのチャートは、アプリケーションの実行に必要なリソースを要約してストレージクラスとPVの点からPVCを指定するYAMLファイルだ。
これがRobin.ioが行うことの中核だ。このスタックの上にスナップショットやバックアップなどの高度なストレージ機能が重ねられる。Robin Systemsはスタンドアロンのバックアップ製品を検討しているが、現在バックアップを利用可能なのはフルストレージ製品に限定される。
「バックアップはRobin.ioのストレージに緊密に統合されている。スタンドアロン製品は数四半期後になると見ている」(シータラ氏)
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