コールセンター関連会社がコスト半額で「文字起こし精度」を高められた理由コールセンターにおける「文字起こし機能」の価値【前編】

コールセンター向けクラウドサービスを手掛けるSharpen Technologiesは、自社サービスの自動文字起こし機能の精度向上を目指して音声認識システムを刷新した。システム移行の背景は。

2021年04月22日 05時00分 公開
[Mark LabbeTechTarget]

 Sharpen Technologiesが提供するコールセンター向けクラウドサービスは、通話音声の自動文字起こし機能を含む。同社はこの機能を無料で提供しており、ユーザー企業からも好評を博していた。だが同社は数年前「文字起こしが不正確だ」という苦情をあるユーザー企業から受け取った。

 「確かに、当時は文字起こしの精度が優れているとは言えなかった」。Sharpen Technologiesで製品担当のバイスプレジデントを務めるアダム・セトル氏はそう語る。同社が採用していた文字起こし機能がどこのベンダーのものかについて、セトル氏は明らかにしていない。

 セトル氏によると、苦情を伝えたユーザー企業は、自動文字起こし機能をキーワード検索に利用することを想定していた。「文字起こしが誤っていれば、キーワードを検索しても該当する文章が出てこないので、意味がない」と同氏は述べる。

 この苦情をきっかけに、Sharpen Technologiesは新しく自動文字起こしツールのベンダーを探し始めた。そして2015年設立の音声認識分野のスタートアップ(創業間もない企業)であるDeepgramに着目した。

「深層学習」で精度向上 コストも半分に

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