ソースコードがあれば、メインフレームアプリケーションのクラウドサービス移行は比較的容易だ。ただしプログラミング言語の種類によって難易度は異なる。「COBOL」「PL/I」で書かれている場合はどうなるのか。
メインフレームで稼働するアプリケーション(以下、メインフレームアプリケーション)のクラウドサービスへの移行が難しくなるかどうかは、ソースコードの有無が左右する。企業がソースコードを保持していれば、メインフレームアプリケーションをそのままクラウドサービスへ移行させたり、マイクロサービスアーキテクチャ(小規模のサービスを組み合わせるアプリケーション構造)に基づくアプリケーションとして再構築したりできる可能性が高まる。特に「C」「C++」「C#」などの一般的なプログラミング言語で記述されているアプリケーションは、クラウドサービスへの移行が比較的容易だ。
「COBOL」や「PL/I」、アセンブリ言語などのプログラミング言語でメインフレームアプリケーションが記述されている場合は、一から書き直さずにクラウドサービスへ移行させることは難しい。COBOLで記述されたメインフレームアプリケーションに最適な方法は、ソースコードの変換を支援するツールでクラウドサービスに適した形に変換することだ。例えばAstadiaやTmaxSoft、MuleSoftといったベンダーが、こうしたツールを提供している。
メインフレームアプリケーションのクラウドサービス移行は、必ずしも可能であるとは限らない。クラウドサービス移行にかかるコストの面から実現不可能な場合もある。全面的なクラウドサービス移行が難しい場合は、メインフレームアプリケーションからユーザーインタフェース(UI)とデータ入力の部分のみ分離してクラウドサービスへ移行させるとよい。そうすることでメインフレームの制約を減らすことができ、今後の本格的な刷新に備えることができる。
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