英国男性の多くがコロナ禍によってメンタルヘルスの悪化に苦しんでいるという。彼らを追い詰めているプレッシャーや固定観念は、日本人にも共通するものだった。
コロナ禍によるロックダウンによって、男性の62%がストレス、不安、怒り、睡眠障害、うつ病に苦しむことになった。パンデミックの副作用として失業、貧困、経済的困難が進むにつれ、この割合は高まる可能性が高い。
原文執筆当時、英国は「Men's Mental Health Month」(男性メンタルヘルス月間)の最中であり、男性の精神的な健康に対する経済と金融の影響をFinTechによってどの程度減らせるかについての議論が始まったところだった。
以下の調査は、もっと悲惨な結果になる可能性を示唆している。
BMJ(旧称British Medical Journal)の調査によると、2008〜2010年の不況時代、失業者が10%増加するたびに男性の自殺者数が1.4%増加したという。1990年代半ば以降、男性自殺者数は全体の4分の3を占めている。
経済的に苦労していることを認めるのは極めて難しい。男性の多くは一家の稼ぎ手であり、大黒柱であり、家族の保護者だという固定観念が依然として残っている。HuffPostの調査によると、男性の31%は家族の重要な稼ぎ手であるというプレッシャーを感じている。同様のプレッシャーを感じている女性は19%だ。
この調査によると、英国男性のほぼ10%(230万人)が経済的不安の直接的な結果としてパニック発作を起こしているという。男性の14%は金銭上の不安による睡眠への影響を感じている。金銭への懸念が不安につながることから、そうした懸念を無視している男性も12%いる。
こうした時代、男性は弱く、金融システムが付け込むのはあまりにも簡単だ。
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