Tableauは「組み込み型アナリティクス」関連の新ツールと新機能を発表した。より多くの従業員が、普段のワークフロー内でデータ分析を実施できるようになるという。どのようなツールなのか。
BI(ビジネスインテリジェンス)ツールベンダーTableau Softwareは2022年4月、分析機能をアプリケーションに搭載する「組み込み型アナリティクス」の新ツールを複数発表。CRM(顧客関係管理)ツールベンダーSalesforceが開催した開発者向けカンファレンス「TrailblazerDX 2022」で発表した。
Tableau Softwareは2003年に創業し、シアトルに本社を置く。2019年にSalesforceが同社を買収した。
「Tableau Actions with Salesforce Flow」は今回、Tableau Softwareが発表した新ツールの一つ。分析ツール「Tableau」の分析ダッシュボードから「Salesforce Flow」のワークフローを直接作成できるツールだ。Salesforce Flowはノーコード(ソースコードの記述なし)でビジネスプロセス自動化のフローを作成できるツール。ユーザーはTableau Actions with Salesforce Flowを用いて、複数のアプリケーションを切り替える必要なく、獲得したインサイト(洞察)を基に迅速にワークフローを作成できる。
もう一つの新ツール「Embeddable Web Authoring」は、アプリケーションに組み込み可能なオーサリング(デジタルコンテンツ作成)ツールだ。TableauをCRMツールやERP(統合基幹業務)ツールなど他のアプリケーションに組み込むことで、アプリケーションの切り替えなしにTableauによるインサイトを獲得できる。ユーザーはこのツールを用いて、任意のアプリケーションやWebポータルからTableauの可視化データを編集でき、迅速にデータに基づいた意思決定が可能となる。
Tableau Actions with Salesforce FlowとEmbeddable Web Authoring以外のTableauの新ツール、新機能は以下の通り。
TableauのCPO(最高製品責任者)フランシス・アジェンスタット氏によると、今回の新ツールと新機能の追加は組み込み型アナリティクスのプロセスをシンプルにし、企業はデータから従来より多くの価値を引き出せるようになるという。
例えばWeb Data Connector 3.0は、ユーザーがどの時点でも簡単にデータに接続し、Tableauに取り込むことを可能にする。コード記述が不要なEmbeddable Web AuthoringとEmbedding API v3は、ワークフローへのTableauによる分析の組み込みプロセスを容易化する。Tableau Actions with Salesforce Flowは、ユーザーがワンクリックで自動化処理フローを作成できるようにする。
アジェンスタット氏はメディアカンファレンスで、データからインサイトを引き出す時間はかつてないほど短くなっている、と指摘している。「ユーザーは新機能を用いて、どの時点でもデータを分析し、得られたインサイトを基に行動に移すことができる」と同氏は強調する。
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