インターネット遮断にISPが「ノー」とは言わない訳もしもインターネットが遮断されたら【第2回】

政府がインターネット遮断の実施を決めた場合、インターネットサービスプロバイダー(ISP)はそれに対抗できないのか。それは簡単ではない。ISPが置かれる難しい立場とは。

2023年02月21日 08時15分 公開

関連キーワード

インフラ | ネットワーク | Webサイト


 VPN(仮想プライベートネットワーク)関連の情報を扱うWebサイト「Top10VPN.com」(運営:PrivacyCo)は、政府によるインターネット遮断の影響や抵抗方法について調査した。インターネット接続において重要な役割を担うインターネットサービスプロバイダー(ISP)は、インターネット遮断にどう関わっているのか。

「ノー」と言わないISP その訳とは?

 Top10VPN.comによると、インターネット遮断を実施する際、ドメインネームシステム(DNS)のフィルタリングを利用して、URLが適切な目的地を取得できなくする手法がよく使われる。インターネットの通信速度を極端に落とすことによって、実質的にインターネットを利用不可にする手法もあるという。

 「ISPは政府からインターネット遮断を命じられたら、ほとんど抵抗できない」。Top10VPN.comの調査担当、サミュエル・ウッダムズ氏はそう話す。国がISPを運営している場合はなおさらだと、ウッダムズ氏は説明する。

 ウッダムズ氏によると、ISPは政府の命令に従わなければ、事業のライセンスが取り消される可能性がある。国によっては、政府がISPを脅迫して命令に従わせることもあるという。とはいえ同氏は「ISPは、少なくともインターネットの検閲や遮断の命令を受けたことについて透明化すべきだ」と語る。


 第3回は、インターネット遮断が実施される背景を見る。

Computer Weekly発 世界に学ぶIT導入・活用術

米国TechTargetが運営する英国Computer Weeklyの豊富な記事の中から、海外企業のIT製品導入事例や業種別のIT活用トレンドを厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia マーケティング新着記事

news132.jpg

ハロウィーンの口コミ数はエイプリルフールやバレンタインを超える マーケ視点で押さえておくべきことは?
ホットリンクは、SNSの投稿データから、ハロウィーンに関する口コミを調査した。

news103.jpg

なぜ料理の失敗写真がパッケージに? クノールが展開する「ジレニアル世代」向けキャンペーンの真意
調味料ブランドのKnorr(クノール)は季節限定のホリデーマーケティングキャンペーン「#E...

news160.jpg

業界トップランナーが語る「イベントDX」 リアルもオンラインも、もっと変われる
コロナ禍を経て、イベントの在り方は大きく変わった。データを駆使してイベントの体験価...