ハイブリッドワークで脚光「Web会議デバイス」の今【第5回】
企業向けWeb会議デバイスを「高くても買うべき」なのは“こんな会社”
コンシューマー向け製品に比べると、企業向けの「Web会議デバイス」は一般的に高価だ。それでも導入を検討すべきなのは、どのようなニーズを抱える企業なのか。
自宅や会議室での用途を想定した企業向けの「Web会議デバイス」は、コンシューマー向け製品と比べると機能や管理面のメリットがあるものの、普及は進んでいない。「コンシューマー向け製品で十分だ」と考えるユーザー企業が一定数ある中で、Web会議デバイスベンダーは自社製品の販促に向けてどのような課題を認識し、どのようにして新しいニーズを見つけようとしているのか。
高くても「Web会議デバイス」を買うべき企業の条件はこれだ
併せて読みたいお薦め記事
連載:ハイブリッドワークで脚光「Web会議デバイス」の今
- 第1回:テレワーカーが喜ぶ「Web会議デバイス」の“あの機能”とは
- 第2回:オフィス出社派が働きやすくなる「Web会議デバイス」の機能とは?
- 第3回:「Web会議デバイスは家庭用で十分」という思い込みがIT担当者を苦しめる?
- 第4回:「高いWebカメラに金は出せない」と考える上司の説得が難しい理由
従業員を幸せにするハイブリッドワークとは
「Web会議デバイスの最大の課題は、実際にデバイスを試してもらわないと、価値を実感してもらいにくいことだ」。Web会議デバイスベンダーNeatframeのCEOサイメン・テイグレ氏は、こう指摘する。同社のWeb会議デバイス「Neat Frame」は、Appleのタブレット「iPad」を少し大きくしたような見た目をしているが、iPadよりもはるかに高価だ。そのため「Neat Frameの役割をWeb会議だけだと考えるなら、ユーザー企業にとっては購入する理由を見つけにくい」とテイグレ氏は語る。
Neatframeは、ノートPCとの併用を想定してNeat Frameを設計した。従業員はノートPCで作業をしながら、Neat FrameでWeb会議ができる。テイグレ氏によれば、Neat Frameはオフィスの共有デスク(ホットデスク)や小規模会議室にとどまらず、さまざまな場所で利用可能だ。そのため「バーチャルレセプション」の実現に、Neat Frameが役に立つ可能性があるという。バーチャルレセプションは、通話可能な時間を発信者に公開し、通話不可能な時間(休日、昼休み、営業時間外など)にはビジネスチャットやメールを選択してもらうなど、発信者にコミュニケーション手段の選択肢を提供することだ。
PCベンダーのHPは、Web会議デバイスベンダーのPlantronics(Polyの名称で事業展開)を買収した。HPにとってのPoly買収のメリットは「ディスプレイ、キーボード、マウスなどのHP製品を、PolyのWeb会議デバイスとバンドル(組み合わせて販売)できることだ」と、調査会社Metrigyのアナリストであるアーウィン・レザー氏は考える。Logitech Internationalも、PC周辺機器とWeb会議関連システムの事業を密接に連携させ始めている。
Cisco SystemsのWebex Devices担当シニアバイスプレジデント兼統括マネジャーであるスノーレ・キャスブ氏によると、
Cisco SystemsのWeb会議デバイスは多岐にわたる。ノートPCに取り付けられるシンプルなWebカメラから、4K(4000×2000ピクセル前後の解像度)ディスプレイやノイズキャンセリング機能付きマイクを備えるオールインワンデバイス(ディスプレイ、Webカメラ、マイク、スピーカーが一体化したデバイス)の「Webex Desk Pro」までさまざまだ。同社はこれらのWeb会議デバイスを自社製品/サービスにバンドルしている。Web会議デバイスとマネージド無線LANサービス「Cisco Meraki」を組み合わせたパッケージを選べば、自社の無線LANが使えなくなった場合には「4G」(第4世代移動通信システム)のモバイルネットワークを利用することが可能だ。
調査会社Let's Do Videoの創業者でCEOのデビッド・マルドウ氏は、コンタクトセンターにWeb会議デバイスのニーズを見いだしている。新しいコンタクトセンターを一から立ち上げ、全てのオペレーターがWeb会議を快適にできるようにしたいと考えるならば、企業はWeb会議デバイスの導入を検討する余地がある。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社うるる] 「入札市場」攻略ガイド:効率的に落札するためのポイントを徹底解説 -
製品資料
[株式会社うるる] 入札情報に特化した「販路拡大」「効率化」のためのサポートツールとは? -
市場調査・トレンド
[株式会社うるる] 公共入札に成功する企業と失敗する企業の「5つの違い」 -
製品資料
[日本ビジネスシステムズ株式会社] 専門家が教える、Microsoft 365の「テナント統合/分離」を成功に導く秘訣 -
製品資料
[rakumo株式会社] Microsoft 365での情報埋没を防ぐ、社内ナレッジを資産化する情報ポータル活用
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
PHP脆弱性「PHP2Shell」で2260万件に影響 情シスの緊急チェックリスト
-
2
Claude利用8割のGMO、AI人材の評価軸が「トークン管理」に変わった
-
3
「Microsoft 365」が乗っ取られる MFAを破る“本物の画面”の恐怖
-
4
「テザリング依存」に潜む落とし穴 “遅いVPN”を解消するネット構築術
-
5
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
6
「IT運用・情報システム業務」に関するアンケート
-
7
「Windows」の不要なファイルを安全に消して容量を空ける方法
-
8
半数がブルーカラー転向を視野に? ベテランエンジニアを追い込む“54歳の壁”
-
9
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
10
被害額は過去最高額 それでも「サイバー犯罪者が捕まらない」3つの理由
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
2
2026年のサイバーセキュリティには何が必要か? 最新データに学ぶ傾向と対策
-
3
経験豊富な即戦力人材に直接アプローチできる、「攻めの採用」への転換術
-
4
「IT史に名を残すシステム障害」8選
-
5
最速72分でデータが流出? 最新の脅威トレンドや侵入手法から分かった防衛策
-
6
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
7
AI駆動開発のスピードと安全性を両立 「品質・セキュリティ管理」の実践ガイド
-
8
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
-
9
「標的型攻撃メール」事例・サンプル集
-
10
Microsoft 365のメールセキュリティ、3つの“死角”と追加で検討すべき対策とは
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー