「Microsoft Teams」をはじめとするWeb会議ツールを頻繁に利用する人にとっては、Teamsの利用に特化した“Teams OS”は理想的な選択肢になり得る。“Teams OS”が登場するとすれば、どのような機能が必要なのか。
MicrosoftはWeb会議ツール「Microsoft Teams」(以下、Teams)に、新しい機能を次々と追加している。Teamsは今後、どのような進化を遂げるのだろうか。GoogleがWebブラウザ「Chrome」を中心としたクライアントOS「ChromeOS」を開発したように、MicrosoftがTeamsの利用を前提としたクライアントOSを開発する可能性はゼロではない。こうした“Teams OS”が実現するとしたら、どのような機能が必要になるのだろうか。
MicrosoftのOS「Windows」向けのアプリケーションは、いまだに企業がビジネスを遂行する上で大きな役割を果たしている。この事実に疑問の余地はない。同社がWindowsとは異なるクライアントOSを開発するとしても「Windowsアプリケーションが不要になることは、しばらくない」ことが前提となる。
“Teams OS”では従来の一般的なWindowsアプリケーションが稼働しない場合、どう対処すればよいのか。“Teams OS”がWindowsと同様に、Windows搭載のPCやサーバに接続する機能「リモートデスクトップ」を備えていれば、対処は比較的容易になる。“Teams OS”搭載のクライアントデバイスで、Windowsアプリケーションが稼働するPCやサーバにリモートアクセスすればよいからだ。
リモートデスクトップとVDI(仮想デスクトップインフラ)を併用すれば、“Teams OS”搭載クライアントデバイスで、Windowsの仮想デスクトップを利用することが可能になる。VDI製品/サービスは幾つも存在する。Microsoftは、VDIのクラウドサービスであるDaaS(Desktop as a Service)として、「Windows 365 Cloud PC」(Windows 365)と「Azure Virtual Desktop」(AVD)を提供している。
“Teams OS”がWebブラウザを搭載すれば、Windowsアプリケーションと同等の機能を持つクラウドサービスを利用できる。オフィススイート「Microsoft Office」を含む、Microsoftのサブスクリプション形式の製品/サービス群「Microsoft 365」利用している企業は、Microsoft Officeアプリケーションのクラウドサービス版を利用する選択肢がある。Microsoft 365を契約すれば、同社製品/サービス群のライセンスをシンプルにまとめることができる。
次回は“Team OS”の実現可能性を考察する。
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