ファッションブランド「River Island」を手掛けるRiver Island Clothingは、2021年に新CIOを迎え入れ、DXの取り組みを加速した。どのようなDXを実施しているのか。「ファッション業界では珍しい」とCIOが評する取り組みを紹介する。
英国で250店舗以上を展開するファッションブランド「River Island」を手掛けるRiver Island Clothingは2021年10月、最高情報責任者(CIO)としてアダム・ウォーン氏を迎え入れた。CIOに着任して以降、ウォーン氏はシステムの変更や先駆的な技術革新を含めたデジタルトランスフォーメーション(DX)を先導してきた。同氏が「忙しい1年半だった」と振り返る、DXの具体的な施策とは。
River Islandは、EC(電子商取引)サイト構築のためのアプリケーションを提供するCommercetoolsのソフトウェアを導入。倉庫管理システムには、IBP(統合事業計画)ソフトウェアベンダーBlue Yonderのソフトウェアを利用することにした。
Microsoftのユニファイドコミュニケーションツール「Microsoft Teams」も導入した。これにより、クリスマスの土曜日に3時間だけ働く臨時従業員やCEOといった職位や雇用形態にかかわらず、「全ての従業員が同じコミュニケーションを経験できるようになった」(ウォーン氏)という。
メンタルヘルスや人材育成といった研修用の動画の全てを視聴できる仕組みも整えた。「River Islandは全ての従業員を一流の存在として扱っており、このような取り組みは小売業界ではかなり珍しいことだ」とウォーン氏は語る。
River Islandはクラウドデータウェアハウス(DWH)サービス「Snowflake」の小売事業者向けサービスも導入した。Snowflakeの開発者向けフレームワーク「Snowpark」を利用し、データベース言語の「SQL」、プログラミング言語の「Python」「Java」「Scala」などを使い始めた。
ITのサービスやソフトウェアを使うに当たっては、「スピードや利用のしやすさ、データから引き出す洞察の信頼性が重要だ」とウォーン氏は語る。組織内に散在していたデータから洞察を得られるようにすることで、思いもしなかったアイデアが生まれることもある。「データ統合の取り組みの結果、以前にはなかったような議論ができるようになった」(同氏)
第5回は、ファッションブランドの顧客満足度に直結する試着室改善の取り組みを紹介する。
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