「仮想アシスタント」は“顧客向け”とは限らない? 銀行業務で活躍する例金融機関が進める業務効率化【後編】

CaixaBankが導入した仮想アシスタントは、顧客応対だけではなく、行内のさまざまな業務でも一役買っている。その実力を探る。

2023年03月29日 05時00分 公開
[Karl FlindersTechTarget]

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 スペインの金融機関CaixaBankは、人工知能(AI)技術を搭載する仮想アシスタントを導入した。この仮想アシスタントが応じるのは、同行の顧客からの問い合わせだけではない。同行は仮想アシスタントの活用をどのような業務に広げているのか。

銀行における「仮想アシスタント」活用例

 銀行におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の手段は、チャットbotによる顧客応対や、RPA(ロボティックプロセスオートメーション)による反復作業の代行だけではない。CaixaBankは、従業員からの問い合わせにも仮想アシスタントを活用している。

 CaixaBankの仮想アシスタントは、従業員から寄せられる1500種類以上の質問に複数の言語で回答する。問い合わせの内容には、同行の社内規則や技術的な質問が含まれる。

 2020年、CaixaBankは同行の社内研修システムにも仮想アシスタントを導入し、管理職や従業員のトレーニングに仮想アシスタントを活用してきた。社内研修システムには、語学学習、経営管理、デジタルスキル、財政、リスク管理に関するコースが用意されており、仮想アシスタントは従業員が最適な研修を選択し、参加できるように支援している。

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