以前は一部の技術者やマニア向けだったVPNを、さまざまな人が積極的に利用するようになった。VPNベンダーの調査結果を基に、VPN利用の実態を探る。
2010年ごろ、「VPN」(仮想プライベートネットワーク)は技術者や一部のマニアしか知らない技術だった。ところが2020年代に入り、VPNは広く使われるツールとなった。ある調査から見えてきた、VPNの利用に関する実態とは。
VPNサービス「NordVPN」を提供するNordSec(Nord Securityの名称で事業展開)は外部機関に委託して、VPNの利用状況に関する調査を実施した。調査期間は2020年8月から2023年3月、調査対象は18カ国15万1400人だ。その結果、「VPNが何かを知っているか」という問いに、英国の回答者のうち67.9%、米国の回答者のうち66.8%が「はい」と回答した。
調査によれば、米国の利用状況について、VPNを利用している割合が最も高いユーザー層は25歳から44歳の男性だった。この傾向は他の国でも同様だったという。米国におけるVPNユーザーの43.0%はプライバシーを守るため、33.0%のユーザーは自分のデバイスやアカウントを安全に保つためにVPNを使うと回答した。
中編は、Z世代(1990年代半ばから2010年ごろに生まれた世代)がVPNをどう評価しているのかを紹介する。
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