コンピュテーショナルストレージの可能性【後編】
GoogleやMetaも実戦投入 「コンピュテーショナルストレージ」活用例
演算機能とストレージが一体化した「コンピュテーショナルストレージ」は優れた演算処理能力を持ち、大量のデータを扱う用途において効力を発揮する。実際の製品や活躍する場面とは。
演算機能をストレージに組み合わせた「コンピュテーショナルストレージ」は、従来のストレージシステムよりも高速な演算処理が期待できる。コンピュテーショナルストレージはどのような用途で特に役立つのか。その仕組みを踏まえて解説する。
GoogleやMetaも活用するコンピュテーショナルストレージ
併せて読みたいお薦め記事
連載:コンピュテーショナルストレージの可能性
コンピュテーショナルストレージを知る
集中的にデータを処理する必要がある特定のタスクには、コンピュテーショナルストレージのオンボードプロセッサが理想的だ。リアルタイム分析、機械学習、コンテンツ配信ネットワーク向けの動画圧縮などのタスクに向いている。
ただし単一のコンピュテーショナルストレージデバイスを利用する場合は、演算処理のパフォーマンスの向上が特定の領域に限定され、コスト効率も悪くなる可能性がある。そのため、パフォーマンスの万能の解決策にはなりづらい。コンピュテーショナルストレージの処理能力が限られていることを考えると、複雑なシミュレーションのモデリングなど、コンピューティング処理が集中するタスクには、専用プロセッサの方が優れたパフォーマンスを発揮する。
データを集中的に使用するタスクはコンピュテーショナルストレージデバイスが実行するため、システムプロセッサは、ワークロードの中で集中的にコンピューティング処理に専念できる。そのためコンピュテーショナルストレージデバイスを搭載するシステムは、従来型アーキテクチャよりも一般的にCPUを集中的に利用する可能性が低くなる。この方法でシステムを管理すれば、全体的なパフォーマンスが向上し、タスクを高速かつ効率的に実行可能だ。これにより、処理時間を重視するアプリケーションを運用しやすくなる。
コンピュテーショナルストレージデバイスは既に市場に流通している。コンピュテーショナルストレージを導入済みの企業にはTesla、Google、Meta Platforms、Yahooなどがある。Amazon Web Services(AWS)やAlibaba.comなどのコンピューティングリソースを提供するベンダーも、一部の大規模データセンターにコンピュテーショナルストレージを運用中だ。
Computer Weekly発 世界に学ぶIT導入・活用術
米国TechTargetが運営する英国Computer Weeklyの豊富な記事の中から、海外企業のIT製品導入事例や業種別のIT活用トレンドを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Computer Weekly発 世界に学ぶIT導入・活用術
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
技術文書・技術解説
[Jamf Japan 合同会社] MDMだけでモバイルセキュリティは十分? 不足する対策を16項目でチェック -
製品資料
[株式会社ウェーブスプリッタ・ジャパン] 100Gbps対応の光トランシーバーはどう選ぶ? 10分で分かる選定のポイント -
製品資料
[株式会社フィックスターズ] 組み込み開発の生産性と機密性を両立、自社環境で構築する「セキュアAI」活用術 -
製品レビュー
[ServiceNow Japan合同会社] 問い合わせの約9割を自動で解決、AI主導の自律型CRMがもたらす業務変革の全貌 -
市場調査・トレンド
[ServiceNow Japan合同会社] AI活用が業務自動化で止まる理由は何か? 調査で判明した課題と変革への道筋
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
AI全部入り「Microsoft 365 E7」に企業が二の足を踏む訳 移行意向はわずか4%
-
2
なぜOpenAIやAnthropicのAIは「脱走」したのか 情シスが迫られるエージェント統制
-
3
Anthropicが明かす AIは入力データを「どこまで覚えているのか」
-
4
GitHubが指摘 AIが書いた「おそらく動くコード」が招くシステム崩壊
-
5
【基本情報技術者試験】「デュプレックスシステム」と「デュアルシステム」の違いは?
-
6
「高すぎるGPU」を捨てAI推論をCPUへ Armが示す電力とコストの現実解
-
7
脱VMwareの前提が崩れる BroadcomのVDDK公開停止で確認すべき点
-
8
「Microsoft一択」で本当にいいのか 知らぬ間にライセンス費用が膨らむ真相
-
9
MS月例パッチが1000件突破 人手不足の情シスを襲う「月1回メンテ」の崩壊
-
10
指示待ち新入社員はもう不要? AI時代に評価される人材が持っているスキルは
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
生成AIのハルシネーションを防止 回答精度を高めるセマンティックレイヤーとは
-
2
5回聞くだけじゃ足りない? トヨタ式「なぜなぜ分析」の正しい実践方法
-
3
AIエージェントで多様な日常業務を効率化するための入門ガイド
-
4
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
5
「脱Excel」か「Excel快適化」か? 現場にやさしい業務改善の進め方
-
6
マンガで解説:「ゼロトラスト」「SASE」の必要性とメリット
-
7
5分で分かる「セキュア大容量ファイル転送サービス」の機能とメリット
-
8
情報セキュリティ対策早分かりガイド:25の自社診断で弱点と解決策を理解
-
9
国税庁の次世代基幹システム「KSK2」稼働開始に向けて、対応すべき変更点とは?
-
10
AIが「わざわざ使うツール」になっていない? 業務で自然に使う導線にする秘訣
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー