今どきの福利厚生って? オフィス回帰なら「通勤」には手厚い待遇長距離通勤を有意義な時間にするためのヒント【後編】

オフィス回帰を促す企業にとって、長距離通勤を選ぶ従業員の管理は課題の一つだ。従業員の離職を防ぎ、スキルアップにもつながる効果的な施策を紹介する。

2024年01月10日 08時00分 公開
[Kaitlin HerbertTechTarget]

 オフィス勤務とテレワークを組み合わせた働き方である「ハイブリッドワーク」が普及する中、生活の質を重視して長距離通勤を選ぶ従業員がいる。企業がオフィス回帰をより重視するようになった場合、長距離通勤をする従業員が働き続けるためには、どのような福利厚生が求められるのか。

「通勤」を手厚く 今どきの福利厚生はこれだ

 長距離通勤を選択する従業員を想定した福利厚生の一例は下記の通りだ。

  • 柔軟な勤務形態の提供
    • テレワークや圧縮労働時間制(週の所定労働時間を変えず、1日当たりの就業時間を長くする代わりに就業日数を少なくする勤務形態)などの選択肢を提供し、長距離通勤者の都合に合わせて勤務時間の調整や通勤時間の短縮をできるように配慮する
  • 通勤に関する費用の負担や補助
    • 交通費、宿泊費、食費の負担や補助を実施する
  • 長距離通勤者を支援する枠組みの作成
    • 長距離通勤者に心理的なサポートやアドバイスを提供する枠組みを作る
  • キャリアアップ施策の提供
    • 長距離通勤者のキャリアアップを支援する研修や、能力開発に向けた施策を提供する
  • 長距離通勤を理解し、支援する企業風土の醸成
    • 長距離通勤の難しさを社内で共有し、通勤中の休憩やテレワークへの理解を深め、長距離通勤者を支援する方策を講じる

 ITを利用して長距離通勤者の課題解消に取り組むのも一つの手だ。例えば、Web会議のシステムを搭載した端末に車輪と遠隔操作技術を組み合わせた「テレプレゼンスロボット」を使えば、長距離通勤者が場所を問わずに会議やイベントに参加できる。Web会議、音声通話、ビデオ通話、画面共有などの機能を使ったコミュニケーションも可能になる。

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