Microsoft 365を「Copilot」で便利にするならまず何から始めるべき?オフィスアプリで使う生成AI【後編】

「Copilot for Microsoft 365」は、生成AIの機能を生産性向上に役立てることができるツールだ。どのような手順で利用を開始すればいいのか。事前の準備を含めて紹介する。

2024年03月24日 10時15分 公開
[Katie FentonTechTarget]

 「Microsoft Copilot for Microsoft 365」(以下、Copilot for Microsoft 365)は、生成AI(コンテンツを自動生成する人工知能技術)を使って業務の生産性を向上させるためのツールだ。

 Copilot for Microsoft 365は、Microsoftのアプリケーションをサブスクリプション型で利用できるサービス群「Microsoft 365」のうち、幾つかのプランの追加機能として使える。利用に当たってどのような準備が必要なの、どのような手順で利用を開始すればよいのかを押さえておこう。

「Copilot for Microsoft 365」はまずここから始める

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 Copilot for Microsoft 365は、Microsoft 365の幾つかのプランで追加機能として利用できる。大企業向けのエンタープライズ系のプランとしては「Microsoft 365 E3」「Microsoft 365 E5」、一般法人向けのビジネス系のプランとしては「Microsoft 365 Business Standard」「Microsoft 365 Business Premium」がある。

 利用に当たっては、まずはセキュリティとプライバシーのリスクに対処し、データの準備をしておくことが望ましい。その具体的な内容については中編の「Microsoft 365は『Copilot』で便利になるけど実はこんな“注意点”があった」で説明している。

 次のステップとして、Copilot for Microsoft 365のライセンスをエンドユーザーに割り当てる。そのための方法には、コマンド実行ツール「PowerShell」を使う方法と、管理ツール「Microsoft 365 管理センター」を使う方法がある。

 Microsoft 365 管理センターを使用するライセンスを割り当てる場合の手順は次の通り。

  • Microsoft 365 管理センターにログインし、「ユーザー」「アクティブなユーザー」の順で選択する。
  • Copilot for Microsoft 365を使用できるようにするユーザーを選択する。
    • すでに適切なMicrosoft 365ライセンスが割り当てられているユーザーで、「最新チャネル」または「月次エンタープライズチャネル」のユーザーである必要がある。
  • 「ライセンスとアプリ」を選択し、目的のMicrosoft 365ライセンスを追加する。
  • 「アプリ」の下で、「Microsoft Copilot for Microsoft 365」を選択してライセンスを有効化する。
  • 「変更の保存」を選択して変更を適用する。

 IT部門がライセンスをユーザーに割り当てると、ユーザーはMicrosoft 365のアプリケーションとサービスで、生成AIを基にしたAIアシスタント「Microsoft Copilot」(以下、Copilot)を使用できるようになる。

 MicrosoftはユーザーがCopilotになじめるように、IT部門がCopilotの機能と使い方をユーザーに説明することを推奨している。IT部門はCopilotの活用促進のためのトレーニングや、フィードバックを収集する方法も検討するとよい。

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