2007年03月14日 10時38分 UPDATE
特集/連載

IT変革力【第41回】大衆普及に難があるセカンドライフ、それでも進出する企業の方向

今、新しい3次元仮想コミュニティとして注目されているセカンドライフですが、まだまだ一般には普及が進んでいないようです。一方で、企業の進出があちこちで見かけられます。一体、企業はセカンドライフに何を求めて進出するのでしょうか。

[TechTarget]

 セカンドライフと呼ばれる3次元仮想コミュニティの参加者数が増加し、現在は登録者数が約430万人になりました。過去2カ月に150万人がログインし、常時、約2万人がオンライン状態にある中、セカンドライフ内では1日に150万ドルが使われています。セカンドライフを運営しているリンデンラボは、アマゾンやGoogleに追随する会社として、現在、世界中から最も注目されるIT企業です。また、セカンドライフ内に島を18個も購入しているIBMを始めとしてナイキ、アディダス、ゼネラルモーターズなど、多くの企業がセカンドライフに進出しています。フランスのクリスチャン・ディオールは新作のジュエリーを何とセカンドライフで先行発表し、世界中をあっと言わせました。日本企業の中でも、ブックオフコーポレーションなど、セカンドライフに進出する企業が増えています。

 確かに、毎月50万人ずつ増加するセカンドライフの参加者ですが、本格的な普及には、幾つかの欠点が明らかになって来ました。例えば、携帯電話やPDA、モバイルパソコンなどではうまく動きませんし、快適にコミュニティを展開するには大きなメモリを積んだ、高速フルスペックのデスクトップパソコンが必要となります。Windows Vistaを搭載した新しいパソコンを買うにしても、お金がかかってしまいます。そうなれば、学生など若者には容易に手が出せません。また、操作がブログやSNS、YouTubeのように簡単ではない点も普及のネックになるでしょう。

 これまで大流行したITサービスは、老若男女が誰でも安く手軽に、簡単にできるという共通点がありました。現在のセカンドライフを取り巻く環境にはこれが欠けています。セカンドライフがスムースに動くWindows Vistaが普及すれば別ですが、筆者は本格的な大衆普及には、多少時間がかかると見ています。

 また、いろいろなネットイベントがセカンドライフの大きな魅力と言われ始めていますが、昨年、米NBCが主催した仮想ロックフェラーセンターでのクリスマスツリー点灯式で明らかになったように、イベントには一度にせいぜい1000人程度しか参加できません。口コミを巻き起こすにしても限度があるわけですね。

 それでも、世界中の企業がセカンドライフに進出し始めています。理由の1つはテストマーケティングのコストが高くない点です。大ざっぱに言えば、セカンドライフの中の島を約20万円で買って、後は数万円の運営費を払えばいいのですから。

 それでは一体、企業は何を求めてセカンドライフに進出するのでしょうか。

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