2012年10月03日 08時00分 公開
特集/連載

企業ソーシャルネットの先にある「マシンと人間が交流する未来」既存システム、アプリケーションとの統合が鍵に

ソーシャルコラボレーションソフトウェアは、もし適切に取り入れれば、時間と予算の節約になり、生産性の向上につながる。「可能性は無限にある」と関係者は話す。

[James Furbush,TechTarget]

 エンタープライズ向けソーシャルネットワーキングツールを既存のシステムやアプリケーションに統合できれば、企業はもっと容易にこうしたツールの可能性を解き放つことができるかもしれない。

 IT部門はエンタープライズソーシャルネットワーキングツールをほとんど付加価値のないコミュニケーションツールの一種と見なし、採用を渋ることもある。だが、ソーシャルコラボレーションソフトウェアは、もし適切に取り入れられれば、時間と予算の節約につながり、生産性も向上する(参考記事:ソーシャルネットワーキングをビジネスに活用するCIOたち)。ただし多くの場合、この「もし」が大きな問題になる。

 医療関連企業米Humanaのコミュニティーマネジャー ジェフ・ロス氏は「(自社のプラットフォームに)より多くの業務プロセスを組み込むために、やるべきことはまだたくさんある」と話す。

エンタープライズソーシャルネットワークの成長への苦難

 コンサルティング企業、米McKinsey&Companyの報告書によると、エンタープライズソーシャルネットワーキングツールは電子メール管理、社内コミュニケーション、情報検索に費やす生産性時間を節約し、年間何十億ドルもの経費節減を可能にする。従業員が電子メール処理のために費やす時間は、1週間の勤務時間のうち約3分の1を占める。4200社について分析した結果、ソーシャルコラボレーションツールでこの時間を削減できることが判明した。

 全米50州に4万人の従業員を擁するHumanaは、2年ほど前から米VMwareの「Socialcast」を使ってきた。この間にSocialcastの登録ユーザーは2万人に増え、どの月を取ってもユーザーの約半数が積極活用している。

 Socialcastの守備範囲をさらに広げるためには、既存のシステムやアプリケーションとの統合を強化する必要があるとロス氏は言う。「Microsoft(マイクロソフト) SharePoint」との統合では、Socialcastのユーザーが作成した体系化されていないデータを、検索可能な文書としてアーカイブし、保存している。またロス氏は、Humanaが使っている電子メールクライアントの「Microsoft Outlook」とSocialcastを統合し、同プラットフォームをモバイル端末でネイティブ利用することも試みた。しかし、セキュリティ不安や既存のモバイルポリシーの存在、優先すべき他のプロジェクトがあることを理由に、IT部門の抵抗に遭っている。

 「われわれは目標に到達しつつある。スタート地点からは大幅に前進した。事を進めるためIT部門に働き掛けているが、IT部門は他にやるべきことがたくさんあるのは理解できる」とロス氏。

エンタープライズソーシャルネットワークの未来

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