“最適解”が見えてきたハイパーコンバージドインフラの活用クラウドとのコーペティションを実現(1/2 ページ)

ハイパーコンバージドインフラ(HCI)は、もともと仮想デスクトップインフラ(VDI)などニッチな市場から成長、普及した。現在は企業のデータセンターに導入され、クラウドと密な関係を構築している。

2017年12月20日 09時00分 公開
[John MooreTechTarget]
画像 処理を任せたままでも安心なのはHCI

 以前ハイパーコンバージドインフラ(HCI)ソリューションの用途は限られていた。だが、現在HCIは2つの世界で見られるようになっている。

 今日のHCIテクノロジーは、企業のデータセンターに導入され、クラウドとの多角的な関係を築いている。HCIはITインフラを席巻しており、企業はERPなどの基幹システムをはじめとする各種アプリケーションをHCIに託すようになっている。

 こうした使用事例の拡大は、HCIが誕生したばかりのころには想像もつかなかった状況である。HCI誕生当時、最高情報責任者(CIO)とIT管理者がHCIを導入していたのは、仮想デスクトップインフラ(VDI)やビデオストレージなど比較的限られたアプリケーションのためだった。事実、2017年にHCIのシェアは55%となり、市場規模は44億ドルに迫る勢いだとGartnerの広報担当者は語っている。なお、同社ではHCIを「ハイパーコンバージド統合システム」と呼んでいる。

 「市場がサイロ(非連携型)ベースの特殊なシステムに制限されていたら、当社がこのような成長率を予想することはなかっただろう」とGartnerのバイスプレジデントでアナリストとして働くジョージ・ワイス氏は述べている。

 市場調査会社のTaneja Groupでシニアストレージアナリストを務めるジェフ・カトウ氏は次のように語る。「ほんの数年前まではHCIについて説明する必要があった。だが、現在ほとんどのCIOはハイパーコンバージドについて知っている。そのため、CIOにはハイパーコンバージドについて多くを説明する必要がない」

管理のしやすさがHCIテクノロジーの魅力

       1|2 次のページへ

ITmedia マーケティング新着記事

news058.jpg

アドビ、Adobe Firefly機能搭載の「Adobe Express」モバイル版アプリを一般提供
アドビは、生成AI「Adobe Firefly」の機能を利用できる「Adobe Express」モバイル版アプ...

news141.jpg

2度あることは3度あった GoogleのサードパーティーCookie廃止再延期にアドテク各社がコメント
Googleは2024年末までに完了する予定だったWebブラウザ「Chrome」でのサードパーティーCo...

news148.jpg

天候と位置情報を活用 ルグランとジオロジックが新たな広告サービスを共同開発
ルグランとジオロジックが新たな「天気連動型広告」を共同開発した。ルグランが気象デー...