CIOとして新たな職場に着任するとき、何に気を付けるべきか。これまでに多くのCIOが犯してきた4つの失敗を紹介する。これらはCIOとしてリーダーシップを発揮できるか否かの分かれ目となるだろう。
CIO(最高情報責任者)に初めて就任する場合でも、CIOの資質の微妙なあやを熟知している場合でも、就任直後は困難に直面し、驚かされ、多くの事務手続きに追われることになるだろう。
新任CIOにとって、よくある失敗から学び、落とし穴を避け、新しい役職で成功するためには、就任直後の数日間が特に重要だ。そこで、新任CIOが避けるべき4つの失敗を紹介する。
1つ目はエゴに関係する。新任のCIOは、面接官や人事担当者には資質を認められている。だが新しいチーム、関係者、同僚、仕入れ先にとっては未知の存在だ。前職で成功したエピソードを語ることで信頼を築きたいと思うかもしれない。だがそうした衝動は抑えるべきだ。尊大な姿勢は周囲の感情を害するだろう。
そうではなく、エゴを抑え、謙虚ながらも自信を内に秘め、慣れることに専念する。これまで完璧な実績があったとしても、リーダーとして信頼を得ることを目指し、自身のブランドと価値提案をゼロから築き直すことを考える。
仕事をうまくこなせば、周囲は最終成果から理解してくれると考えれば安心できる。
2つ目の問題は、新しいチームのメンバー、直属の部下、同僚、関係者もCIO職に応募していた可能性があることだ。
応募していた人は当然がっかりするだろう。憤慨する人もいるかもしれない。自分の方がCIOにふさわしいと考える人もいるかもしれない。残念ながら、これは避けるのが難しい落とし穴だ。リーダーシップを発揮し、心からの共感を得る機会と見なすしかない。
CIOに選ばれなかった応募者との関係が冷ややかになるかもしれないと考え、特別の注意を払う。そうした考えを変え、別の職務を探す手伝いをすることにエネルギーを注ぐ。実際には、選ばれなかった応募者が自発的に独自の道に進むことは多い。
3つ目は成果を出そうと急ぎ過ぎることだ。就任直後の判断が失敗につながるケースはよくある。そのため慎重さが求められる。
深刻な危機が広がっていない限り、大きな変化の導入は数週間待っても大きな違いは生じないと心にとどめておく価値はある。行動が早過ぎるとダメージが長期に及び、再作業、再設計、修復が必要になる恐れがある。
4つ目は、新任CIOは前任者の遺産を批判したがることだ。だが批判的になり過ぎてはいけない。前任者と仕事をしてきたITチームは、自分たちが批判されていると感じる恐れがある。
新任者としての心構えと批判力を買われて雇われたとしても、初めは批判を控え、批判がある部分を自分が改善できると確信するまで、改善に着手するのは控えるようにする。
新しい職務に取り組むに当たっては、信頼できる助言者で構成する小規模な戦略チームを編成し、社内政治について助言を受けるようにする。
業界の専門家や新たな組織の成功に力を注ぐ社内の有力者など、新任CIOをよく知る多様な人物を招き入れる。こうした助言者からのアドバイスは、大きな失敗につながる行動や新しい組織の文化、規範、力関係に反する行動を避けるのに役立つ。
着任時はリスクが高い。この着任期間に試した戦術が、最終的にCIOのリーダーシップを高め、就任当初からの成功をサポートする。
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