VMwareのコンテナ市場での戦い【後編】
VMwareが「コンテナ」市場でRed Hat、Dockerを追い抜く日
コンテナ市場の拡大に合わせて、Red HatやDockerなどのベンダーが新たな戦略を打ち出している。サーバ仮想化製品大手のVMwareも例外ではない。それぞれどんなアプローチを取っているのか。
アプリケーション開発における新たなアプローチとして、アプリケーションの実行環境を仮想化する「コンテナ」に注目が集まっている。これはGartnerやIHS Markitといった調査会社の調査結果が示す通りだ。市場をリードするのはRed HatとDockerの2社で、サーバ仮想化製品大手のVMwareは出遅れている。
併せて読みたいお薦め記事
コンテナ型仮想化技術とは
コンテナ型仮想化技術の流行と注意点
IBMは2019年7月、Red Hatを340億ドルで買収した。「IBMはこれまでのところ、Red Hatの経営にあまり変更を加えていない」と、調査会社IDCでソフトウェア定義コンピューティング担当リサーチディレクターを務めるゲーリー・チェン氏は説明する。IBMはRed Hatの技術を自社のクラウドサービスに組み込むことに重点を置いている。この買収を最大限に活用するためにIBMが今後さらなる介入を進めれば、Red Hat単体としての影響力が小さくなる可能性がある。
VMwareが勝ち抜く条件
コンテナ市場は、VMware同様に混迷していた。Dockerが開発したコンテナオーケストレーション(コンテナの配備や管理の自動化)ツール「Docker Swarm」は注目を集めたが、最終的には同じくコンテナオーケストレーションツールの「Kubernetes」が普及し、この分野ではKubernetesが事実上の標準の座を獲得した。
2019年11月、オープンソースソフトウェア関連製品を開発するMirantisは、大きな顧客基盤を擁するDockerの企業向けコンテナ運用ソフトウェア「Docker Enterprise」事業の買収を発表した。Mirantisはコンテナ管理を支援する自社のKubernetesマネージドサービスにDocker Enterpriseを組み込む計画だ。
Mirantisはそれまで、オープンソースのクラウド環境構築ソフトェア「OpenStack」に注力していた。Gartnerのバイスプレジデント兼アナリストのアルン・チャンドラセカラン氏は「OpenStackが扱う技術とコンテナは大きく異なるため、MirantisもVMwareと同様、戦略の転換という喫緊の課題に直面している」と説明する。
コンテナ市場は誕生して間もないため、VMwareがこれから主要ベンダーになるチャンスはまだある。「VMwareは市場に遅れて参入したものの、戦略転換のビジョンを顧客に示してきた。今後はそのビジョンを実行に移さなければならない」(チャンドラセカラン氏)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
VMwareのコンテナ市場での戦い
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[日本シーゲイト株式会社] 実験のやり直しを防止 研究データ基盤に求められる高可用性ストレージとは -
製品資料
[株式会社Leaner Technologies] もっと安く買えるのに…… 間接材購買で“コスト削減機会”を逃さないためには -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] フィールドサービスの熟練技術者が「AIエージェント」を求めている理由 -
製品資料
[株式会社グリーンフィールド・オーバーシーズ・アシスタンス] 基礎から分かる「就労ビザ」 アメリカ進出を目指すなら知っておきたい取得戦略 -
製品資料
[ネットアップ合同会社] データを安全に管理しながら製造DXとAI活用を推進、その具体策とは?
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
年収700万超エンジニアに共通するスキルと「もっと勉強すべきだった分野」
-
2
ソフトウェア開発組織の疲弊を防ぐ、AI駆動開発の「レビュー負荷軽減」実践事例
-
3
高額GPUを買っても成果ゼロ? 「プライベートAI」の落とし穴
-
4
ITエンジニア1265人調査 生成AIを使い込むほど「人の確認」が重い理由
-
5
全社標準Copilotに絶望? MS Copilotで問い合わせ6割減できた企業は何が違った
-
6
「企業におけるAI導入検討度とIT投資優先度」に関するアンケート
-
7
「Salesforceのテスト自動化ツール」に関するアンケート
-
8
仮想化環境の死角を“未知の脅威”が狙う時代――新たな敵をどう見破るか?
-
9
JSONをやめてPythonで送る トークン消費を約7割抑えるAIの設計
-
10
9割が頓挫する「AI内製化」 差がついたのはツールより設計力
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
登録セキスぺが語る「SCS評価制度」の舞台裏 星を取得すべき理由と対応のコツ
-
2
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
3
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
4
「人員を増やす」という選択肢はない 情シスが負の連鎖から抜け出すには?
-
5
「問題が深刻化しやすいプロジェクト管理」から脱却する方法とは?
-
6
AI時代の組織設計:「判断と責任」を人に残すための2つの原則とは?
-
7
防御側の「3つの前提」が崩壊 AI時代のセキュリティに必要な3つの転換とは?
-
8
AI活用を停滞させる「2:6:2の壁」を乗り越えるためのポイントとは?
-
9
生成AIで文書活用を進めるには? 効率化と安全性をどう両立する
-
10
OSSでは困難 100超のサービスを持つマネーフォワードが実践した統合監視術
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー