UX向上を実現する「Wi-Fi Vantage」がWi-Fi 6をサポートWi-Fiがさらに進化

シームレスな接続性やセキュリティ、混雑緩和など、Wi-Fiのユーザーエクスペリエンス向上を目的としたWi-Fi VantageがWi-Fi 6をサポートした。

2020年11月20日 08時00分 公開
[Joe O'HalloranComputer Weekly]

 Wi-Fi Allianceは、Wi-Fiエコシステムに参加する全企業を代表するコラボレーションフォーラムだ。そのWi-Fi Allianceが「Wi-Fi CERTIFIED Vantage」(以下Wi-Fi Vantage)認定プログラムの新機能を発表した。

 Wi-Fi Vantageは、

  • ネットワークアクセスの確立
  • 機器のオンボーディング
  • サービスへのアクセス
  • Wi-Fiネットワーク転送

の際に、信頼性が高く一貫性のある接続エクスペリエンスをユーザーに提供するとされている。

 Wi-Fi Vantageの最新版はWi-Fi 5とWi-Fi 6をサポートし、機器の効率と容量を向上させる。セキュリティプロトコル「WPA3」もサポートし、Wi-Fi CERTIFIED Enhanced Open(フリーWi-Fi用規格)によってオープンネットワークでの保護が向上した。

 Wi-Fi Vantageは一般消費者分野と企業の両方の、特に短い遅延時間と優れたモビリティーを必要とする部分に次世代のユースケースを提供する。Passpoint、Wi-Fi Agile Multiband、Wi-Fi Optimized Connectivityなど、Wi-Fi Vantageの主要技術はWi-Fiと携帯電話ネットワークの統合の効率を上げ、両技術の共存を支援することを目的とする。

 Wi-Fi Allianceによると、

  • Wi-Fiネットワークへのアクセス
  • アクセスポイントやWi-Fiネットワーク間のローミング
  • Wi-Fiから携帯電話ネットワークへの移行

などの際に、Wi-Fi Vantageはシームレスなモビリティーエクスペリエンスをユーザーに提供するという。Wi-Fi Vantageの機能はネットワークリソースをより適切に割り当て、無線通信のオーバーヘッドを削減するとされている。そのため、ビデオ会議、ゲーム、拡張現実/仮想現実(AR/VR)など、遅延の影響を受けやすいアプリケーションのエクスペリエンスが向上すると主張する。

 Wi-Fi Vantageの新機能により、速度向上、遅延の短縮、セキュリティ強化が実現し、Wi-Fiは高密度の環境をサポートできるようになる。

 Wi-Fi Allianceのマーケティング部門シニアバイスプレジデントのケビン・ロビンソン氏は次のように話す。「Wi-Fi VantageはWi-Fiエクスペリエンスの4本柱である管理の容易さ、モビリティー、パフォーマンス、セキュリティを提供する。Wi-Fi Vantageの主要メカニズムにより、今日のようにWi-Fiと携帯電話ネットワークの間を頻繁に行き来することが多く優れたモビリティーを必要とするシナリオにますます適するようになり、高い品質のエクスペリエンスを提供できるようになる」

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