コロナ共存時代のテレワーク動向【前編】
「Zoom普及でオフィス勤務消滅」があり得ない“これだけの根拠”
企業の間でテレワークを推奨する動きが広がり、新型コロナウイルス感染症の収束後も定着すると予測する識者は少なくない。だがコミュニケーションの課題からそれを否定する声もある。
家電業界は、将来的に登場する製品の見通しが付きやすい傾向にある。例えば多機能テレビや高性能ロボット、スマートフォン、スマートホームなどの分野で今後登場する製品は、ある程度想像できる。だが技術見本市「CES 2021」で実施されたテレワークの動向に関する議論では、それほど確実な未来は見通せなかった。
併せて読みたいお薦め記事
人事管理関連の注目トピック
パンデミックがもたらした人事の課題
デジタル環境ではカバーしきれないコミュニケーションシーンも
CES 2021内の幾つかの仮想会議に登壇した講演者とパネリストは総じて「テレワークへの移行は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)が落ち着いた後も続く」と述べた。より多くの人がテレワークを続けるという考えだ。ただし異論も少なくない。
従業員管理の専門家は、テレワークにおける業務体験を満足のいくものにできるかどうかについて確信を持っていない。現存する課題を解決するIT技術が存在しないこと、企業文化の影響が無視できないことが主な理由だ。「幾つかの課題により、多くの人がオフィス勤務に戻る可能性がある」と彼らは警告する。
国際会計事務所/コンサルティング会社のDeloitteでテクノロジーやメディア、電気通信研究の責任者を務めるポール・リー氏は「テレワークでは、自発的な会話やエレベーターピッチ(短時間のプレゼンテーション)、歩きながらのおしゃべりは機能していない」と述べる。それらの環境に相当するITは「知る限りはない」とリー氏は語る。「Zoom」などのWeb会議ツールは「会議室の複製として素晴らしいものだ」と同氏は認めるものの「現実の業務に必要な要素は会議だけではない」と指摘する。
「本当に難しい」とリー氏が語るのは、2次元(2D)画面を使ったコミュニケーションだ。「ボディーランゲージが伴わなければ、自分の発言が共感を得ているのか、意味不明だと思われているのかを知るのは難しい」(同氏)。このようなコミュニケーションの問題が存在するため、COVID-19の感染状況が収束した際には、ほとんどの人がオフィスに戻ることになるとリー氏は予測する。
後編「テレワーク推進で社員のやる気を引き出せる企業、信頼を失う企業の違い」は企業のテレワーク推進と従業員のモチベーションとの関係性を解説する。
TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[o9ソリューションズ・ジャパン株式会社] 「改正物流効率化法対策」徹底解説 総物流費を抑制するサプライチェーン戦略 -
製品資料
[o9ソリューションズ・ジャパン株式会社] 「サプライチェーン最適化」実践ガイド:効果的な意思決定を実現する秘訣とは? -
製品資料
[株式会社リンプレス] 非デジタル/IT人材を「自走するDX推進者」に変えるための育成ロードマップ -
市場調査・トレンド
[ワンアイルコンサルティング株式会社] AI時代の組織設計:「判断と責任」を人に残すための2つの原則とは? -
技術文書・技術解説
[ワンアイルコンサルティング株式会社] システムの保守がモダン化を阻む? 「変えない判断」から脱却する方法とは
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
1200万円のSaaS導入を回避 スギ薬局「運用費10万円」のAIエージェント構築術
-
2
ソフトウェア開発生産性向上に取り組む企業は4割 調査で学ぶ「停滞」の正体
-
3
クラウド資格コレクターは評価されない? 年収1000万を分ける“OSの理解度”
-
4
「完璧な設計」なのに3000万円溶けた AWSの失敗事例から学ぶ3つの教訓
-
5
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
6
高額な「AI PC」を一般従業員も使えたら? 費用のハードルを一気に下げる方法
-
7
「コピペ運用の限界」に直面するAI活用 7割超が“別画面”のまま使う理由は?
-
8
「AIバブル」は崩壊するのか? 熱狂の後に来る“尻拭い”と4つの防衛策
-
9
LLMの「過学習」、正しく説明している文章はどれ?
-
10
IT調達担当者が知るべき「IT機器 大インフレ時代の前向きな選択肢」
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
2
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
3
Windows PCとMacの選択制で生産性向上 LINEヤフーが実践する運用管理方法とは
-
4
DX/AI投資の壁を突破、現代の最高財務責任者が直面する課題と克服のヒント
-
5
「Google Workspace」活用事例34選、先進の生成AIによる組織変革の全貌
-
6
生成AIで文書活用を進めるには? 効率化と安全性をどう両立する
-
7
「人員を増やす」という選択肢はない 情シスが負の連鎖から抜け出すには?
-
8
「問題が深刻化しやすいプロジェクト管理」から脱却する方法とは?
-
9
Linuxのスキルを証明する“激推し”の認定資格はこれだ
-
10
NTTドコモが実践したクラウド統合監視 業務量2倍でも残業削減を実現できた理由
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー