2021年02月02日 08時00分 公開
特集/連載

「海外で発生したロックダウン」による影響から学んだ教訓受け入れがたい問題に直面

自国や自社にロックダウンが生じていなくても油断はできない。海外のロックダウンがIT部門を悩ませることもある。何が起きたのか。

[Joe O'Halloran,Computer Weekly]
iStock.com/Vadmary

 オフィスに戻った従業員が目にするのは、これまでとは全く異なる環境だ。ソーシャルディスタンスが求められ、スタッフ全員が空間を埋めることはなさそうだ。つまりテレワークとオフィスワークが入り交じるハイブリッド型オフィスを管理・サポートする必要がある。

 Extreme Networksの製品エンジニアリング担当最高責任者ノビル・ブカリ氏は、ネットワークには従業員の安全を保つための重要な役割があると言う。例えばリアルタイムの位置情報を提供するセンサーを配置することで、オフィスのどこが最善かつ最も安全かを判断できる。

 だが、旧来のアプローチがもはや通用しなくなったのは明らかだとブカリ氏は言う。「それでも安定したセキュアな接続の必要性は変わらない。それを実現する鍵はクラウドだ。クラウドは場所を問わず、従業員がどこにいても確実で耐久性の高い接続を従業員に提供する」

 「コロナ禍後、社内ネットワークに戻る端末は重大なセキュリティリスクを伴う。ネットワーク分割、端末アクティビティー監視、役割ベースのアクセスポリシーといったセキュリティのベストプラクティスによって組織を適切に守るよう顧客に呼び掛けている」

 CenturyLinkの製品管理責任者クローディオ・スコール氏によると、IoT(モノのインターネット)機器はデータの急激な増大に結び付く。企業はコロナ禍の中でネットワークがいかにミッションクリティカルであるかを再認識している。容量需要に対応して事業継続を支え、デジタルトランスフォーメーションを加速させる高速で安定したネットワークは新常態でも不可欠であり続ける。コロナ禍は、顧客や従業員のニーズにどう対応するか、そして成長のために自らをどう位置付けるかの再考を組織に迫った。

 「情報の洪水に対応して最も重要なものを抽出し、組織を前進させるためにその知見を効率的に利用する方法を見極める必要がある。データを分析してそれに基づく行動を起こせば、イノベーションと運用の効率性、顧客満足度は加速する」とスコール氏は言う。

 「アプリケーションのニーズやデータ量にインテリジェントに反応して、オンデマンドで拡張できるネットワークを導入する緊急性が改めて高まっている」

 「静的なレガシーネットワークは、クラウド対応の動的でセキュアなネットワークよりも大きな負担を強いる。将来的に高度な機械学習や自動化された開発、APIの統合、グローバルネットワーク標準をさらに有効活用するようになれば、企業はさらに前進できるだろう」

ハイブリッドな働き方への対応に関する教訓

 この3カ月はハイブリッドモデル対応の貴重な教訓になったとジョエル・ジョンソン氏(米TechTargetのIT運用・製品開発担当バイスプレジデント)は感じている。学んだ教訓は、今後のビジネスに生かすことができる。

 ジョンソン氏は言う。「私たちはリモートで効率的に仕事ができるあらゆる技術を使っているが、他の部門は自宅で効率的に仕事をする方法を知らなかった。私たちは『Microsoft Teams』や『Zoom』の効率的な使い方やそうしたツールをチームで使えばテレワークの効率が高まることを教えなければならなかった」

 ジョンソン氏の仕事は再び変化している。テレワークによってオフィスのネットワークトラフィックは非常に減少し、オフィスワーカーをサポートする担当者は1人だけオフィスにいれば済む。だが出社する人数は増えつつあり、そのために仕事は増えている。

 徐々に元の状態に戻るという前提で働きながら、ジョンソン氏は従業員が再びいなくなる事態に備えた計画を立てる必要があるかもしれないとも認識している。再度ロックダウンが起きた場合の対応は3月のときとどう違うかという問いに対し、変えるべきことはそれほど多くないとジョンソン氏は語った。

 「変えるべきことがあるとすれば、PCの在庫をある程度蓄えておくことだ。われわれが直面した唯一の課題は、ノートPC、特にMacBookが必要になったことだ。武漢が完全に封鎖されたときは製品の確保が困難だった。MacBookについては3〜4週間のリードタイムが必要だった。人材の新規採用や既存PCの故障に備えて、ロックダウン前に在庫を確保する。2週間も待ちたくはない。準備していなかったことは一つの教訓になった」

未来を支えるネットワークインフラ

 Tata Communicationsのグローバルネットワークサービス担当バイスプレジデントの長ソン・トー氏によると、同社のSDN(ソフトウェア定義ネットワーク)、さらにはSASE(セキュアアクセスサービスエッジ)などのネットワークとセキュリティの需要は非常に堅調だという。だがやがてハイブリッド環境は手に負えない状態になり、企業はプログラマブル性と拡張性が高いネットワークで、さまざまな機能を連携させて実行できる「非常に有能な」エッジを必要とするようになる。

 「私たちは顧客に対し、従業員の生産性と幸福度を最も高める方法を見つけるよう助言している。オフィスに戻りたいと思う従業員もいる。上司にそうするよう言われたからではない。『オフィスで働けば、もっと多くのことができて、自分の生活がもっとうまくいく』という人もいる」

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