ITコスト最適化の7大ポイント【第2回】
ITコスト最適化に「DevOps」「BPR」が効く理由と、効果を引き出す取り組み方
Gartnerのフレームワークに沿って企業がITコスト最適化を進める際、積極的に取り入れたいのが「DevOps」と「BPR」だ。その理由と取り組み方を紹介する。
第1回「Gartnerお墨付き ITコスト最適化に役立つ『4層フレームワーク』とは?」は、調査会社Gartnerが定義するITコスト最適化のための4層のフレームワーク(特定の思想に基づいた思考法や発想法)と、それをベースにしたITコスト最適化の7つのポイントのうち1つを紹介した。本稿では残り6つのうち、2つを紹介する。
ポイント2:「DevOps」を適切に取り入れる
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最高情報責任者(CIO)にとって、「DevOps」(開発と運用の融合)はシステムの開発時間を短縮し、事業部門の受け入れテスト(要求した機能を備えていることを確認するテスト)の結果を改善するための手段となり得る。
CIOがDevOpsの効果を引き出すには、2つの要素に注意する必要がある。
1つ目は、開発プロジェクトの早い段階で運用スタッフを巻き込むことだ。正確な節約額はプロジェクトによって異なるが、これにより運用コストを削減しやすくなる。
2つ目は、ソフトウェア開発以外にもDevOpsの考え方を適用することだ。セキュリティ対策からコミュニケーション、インフラまで、システムのあらゆる要素の開発にDevOpsの手法を使用できる。
ポイント3:「BPR」(ビジネスプロセスリエンジニアリング)に取り組む
ビジネスプロセスは、技術の現状と密接に関連している。例えば現在、社内で使用できる道具が紙とペンだけという場合、事業部門は上司承認のワークフローも紙とペンだけを使うことを前提に設計するはずだ。
企業のビジネスリーダーは総じて、相次ぐ技術革新を十分に生かし切れていない。取引先との書類のやりとりに関する主要な方法は、FAX(ファクシミリ)の送信から、メールによるPDFファイル送信へと変わった。現在は「DocuSign」などのオンライン署名サービスも存在する。一方でビジネスプロセスは、技術の発展と同じペースでは変わってこなかった。
技術の変化に追い付いていないビジネスプロセスを変えるためには、CIOが「なぜこの作業をするのか」を事業部門に尋ねるとよい。つまり現状のビジネスプロセスに疑問を投げかけるのだ。例えば監査可能なワークフローシステムを導入しているのに、なぜ署名ベースの上長承認が必要なのかを事業部門に尋ねる。
企業には総じて、古い技術による制限に合わせたビジネスプロセスがあふれている。Gartnerはフレームワークにおいて、実行困難な最上位層に「ビジネスの再構築」を配置した。その具体策となるのが、ビジネスプロセスを変革する「BPR」(ビジネスプロセスリエンジニアリング)だ。筆者の経験では、CIOはITコスト最適化の取り組みを通して、BPRを効果的に実行できる。
BPRは、1980年代にトヨタ自動車が製造プロセスを合理化するために開発した「なぜなぜ分析」を利用する絶好の機会だ。なぜなぜ分析は、「なぜ」を繰り返しながら問題の原因を掘り下げる分析手法のことを指す。CIOはなぜなぜ分析を実践することで、そのビジネスプロセスが存在する理由の根源を知ることができる。ビジネスプロセスを最新の技術に合わせて変えることで、コストを削減することも可能だ。
次回は、残るITコスト最適化ポイントのうち、2つを紹介する。
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