Googleによる「Java」のAPIソースコード引用について、米最高裁は判決で合法との判断を示した。開発者にとっては朗報との見方がある一方、「判決には疑問の余地がある」と考える専門家がいる。どういうことなのか。
Oracleは2010年にGoogleを訴え、プログラミング言語および開発環境「Java」のAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)のソースコード1万1500行以上をGoogleが引用したことは著作権侵害だと主張した。これに対して米最高裁判所は、Googleのソースコードの利用は著作権法が定める「公正な利用」(フェアユース)に該当するとの判決を下した。
IT業界は長年にわたりAPIを「著作権で保護されないもの」「フェアユースに基づき使用できるもの」として扱ってきた。その根本的な前提が突如覆れば「業界はたちまち混乱に見舞われただろう」と、ソフトウェア開発業界を対象とした調査会社RedMonkでアナリストを務めるスティーブン・オグレディ氏は指摘する。最悪の場合、便乗する著作権の要求や訴訟が相次ぎ「システム開発業界の革新が足を取られていたはずだ」とオグレディ氏は語る。
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