多様なサーバがある中で、必要とする製品を見極めるには何を確認すればいいのか。まず選定すべきポイントは、サーバのフォームファクターとして何を選ぶかだ。各フォームファクターは、それぞれ何が違うのか。
サーバの購入を検討する際、ハードウェアの多様な構成から選び出さなければならない。検討するポイントはCPU、メモリ、ストレージ、ネットワークの各ハードウェアリソースだけではない。サーバのフォームファクター(形状や大きさなどの仕様)、電源、冷却ファン、拡張用インタフェースに加えて、可用性やセキュリティを高める機能、運用管理機能なども検討すべき要素だ。
サーバの選定においては、フォームファクター、ハードウェアリソース、運用管理機能という3つのカテゴリーに分類して評価する方法がある。まずはフォームファクター選びのポイントから見ていこう。
一般的に、サーバは下記の4タイプに分類される。
幅広い用途で選ばれる傾向にあるのは、ラックマウント型サーバとブレードサーバだ。タワー型サーバは設置スペースが限られる場合に選ばれやすい。大企業なら、少なくとも一部のシステムにはメインフレームを選ぶことが珍しくない。
どれを選択するかは、サーバを設置する場所にも依存する。サイズや消費電力、冷却効率などに制約が課される環境もある。執務室内に設置する場合は騒音にも注意が必要だ
ラックマウント型サーバは、スイッチや外部ストレージなど他のコンポーネントとともにサーバラックに収納する。ラックマウント型サーバを数える場合はユニット(U)という単位を使う。1ユニットはラックの1区画分を占める高さを表す。ユニットはラックユニット(RU)と呼ばれることもある。ラックマウント型サーバの筐体は、1Uから4Uの範囲になることが一般的で、筐体が大きくなるほど処理能力と拡張性が向上するが、その分コストも増加する。
ブレードサーバは、「シャシー」や「エンクロージャー」と呼ばれる筐体に搭載する抜き差し可能な小型のサーバを指す。シャシーはサーバラックに収納する。ブレードサーバは、ラックマウント型サーバよりも小さな筐体であるため、処理能力がより高密度に詰め込まれる。シャシーは外部接続用のインタフェースや電源ケーブルを搭載している。個々のブレードサーバは、シャシーに収納するだけでそれらを共有できるように、コンポーネントが簡素化されている。一方でコストは高くなる可能性がある。電力、冷却、床荷重などの要件を満たすためにデータセンターの設備を変更しなければならない場合もある。
フォームファクターを選ぶに当たっては、設置する場所に加えて、予算や運用するシステムの要件、既存のインフラも考慮する。例えば2、3台のサーバしか必要とせず、サーバラックを所有していないスタートアップなどの小規模な企業であれば、タワー型サーバが適する。運用するシステムには2Uのラックマウント型サーバで済むのであれば、より高性能な4Uのラックマウント型サーバに投資する理由はない。
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