“特別なIPアドレス”である「0.0.0.0」。混同しやすい「127.0.0.0」とはどう違うのか、「ループバック」とは何かといった質問を軸に、0.0.0.0の知識を深めよう。
ルーティング(経路制御)不能なIPv4(インターネットプロトコルバージョン4)アドレスで、複数の用途がある「0.0.0.0」。前編「“謎”のIPアドレス『0.0.0.0』の正体とは?」と中編「いまさら聞けない、“謎”のIPアドレス『0.0.0.0』の用途」は0.0.0.0の目的や意味を解説した。後編となる本稿は、混同しやすい0.0.0.0と127.0.0.0の違いにスポットを当てる。
IPv4アドレスで0.0.0.0と混同しやすいのは、127.0.0.0だ。どちらも「クラスA」(ネットワークアドレスが8ビット、ホストアドレスが24ビット)に分類される他、ホストアドレスが自身を指すという特殊な目的を持つ。
0.0.0.0と127.0.0.0の大きな違いは用途にある。前編の通り、0.0.0.0には複数の用途がある。それに対して127.0.0.0の用途は限られており、「ループバック」アドレスとして使われている。ループバックとは、デバイスから送信されたデータをそのデバイスに送信し返す仕組みを指す。
127.0.0.0は「閉回路」によく例えられる。127.0.0.0(あるいは127.0.0.0から127.255.255.255までの範囲の任意のIPv4アドレス)に送信されたデータは、同じデバイスに送信し返されるからだ。そのデータは、ローカルネットワークに入ることができない。そのため127.0.0.0は通常、テストやトラブルシューティングのために使われる。「localhost」とも呼ばれる。127.0.0.0/8ブロック(127.0.0.0~127.255.255.255)内のアドレスは、ネットワークに現れない。IPv6(インターネットプロトコルバージョン6)では、127.0.0.0は「::1」に相当する。
デバイスがIPネットワークを使用し、自身のIPアドレスを0.0.0.0と表示している場合、有効なIPアドレスを取得するには、どうすればよいのか。
動的IPアドレスの割り当てが可能なネットワークの場合、デバイスのIPアドレスを更新できる。ただし新たにネットワークに接続されたデバイスに自動的にIPアドレスを割り当てるプロトコル「DHCP」(Dynamic Host Configuration Protocol)の失敗が、断続的に発生することがある。有効なIPアドレスの取得失敗が続く場合、DHCPサーバの構成をチェックしよう。失敗の一般的な原因は、使用可能なIPアドレスがDHCPプールにないことだ。
静的IPアドレスを必要とするネットワークの場合、有効なIPアドレスをデバイスで生成できる。
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