新人の受け入れ時には、必要書類の作成や給与情報の入力など、人事部門はさまざまな登録作業に追われる。こうしたオンボーディングの過程で発生する定型作業にRPAが役立つ可能性がある。成功のために何をすべきか。
「RPA」(ロボティックプロセスオートメーション)は、人事部門がオンボーディング(新人の受け入れから戦力化までのプロセス)のために実施している作業の自動化に役立つ可能性がある。RPAで自動化できる作業の一例には、ユーザーアカウントの作成や給与データの処理などがある。
自動化の結果、新人登録に伴う人事部門の作業負担が軽減できるだけでなく、従業員が所属部署に配属するまでのプロセスの改善も期待できる。「従業員エクスペリエンス」(従業員体験価値)の向上は、近年の雇用市場で従業員をつなぎとめる重要な要素の一つだ。
RPA製品の導入プロジェクトは、IT部門が人事部門と共に進める場合も、人事部門自らが主導する場合もある。新人登録の作業を自動化するソフトウェアロボットを構築するのが目的ならば、一般的にはIT部門が人事部門と共に「新人登録プロセスの課題」を洗い出すことから着手する。人事部門は新人登録の各段階を検証し、それぞれの段階に費やす時間を調べる必要がある。この検証は、ソフトウェアロボットの投資対効果(ROI)を最大限に高めるためにも有用だ。
次にIT部門と人事部門は、最も時間がかかる手作業に優先順位を付けながら、ソフトウェアロボット構築のロードマップを作成する。
RPA製品の導入に当たっては、ソフトウェアロボット構築の専門知識を持つシステムインテグレーター(SIer)が支援することが一般的だ。IT部門はこうした専門的なSIerが自社の契約条件を満たしているかどうかを確認する。人事部門はこのプロジェクトの責任者となり、新人登録プロセスの詳細や、関連する人事プロセスについてのノウハウを提供する。
一般的には新人登録を担当する人事部の従業員が、ソフトウェアロボットの実行者になる。必要があれば自動処理のスケジュールを組む方法もある。
後編は、RPA製品のソフトウェアロボットが、人事部の新人登録プロセスを支援する具体例を紹介する。
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