専門家は、全世界の労働人口に占める女性の割合が低いことを課題に挙げ、IT業界で女性がキャリアを積むための支援策が重要だと指摘する。調査を基に、IT業界で女性活躍を阻む障壁を探る。
オンライン研修ベンダーSkillsoftが公開した調査レポート「Women in Tech Report」の2021年版によると、IT業界でキャリアを積む上で「研修の機会不足」を大きな課題だと感じている女性は、世界4カ国で32%に上る。この調査には米国、英国、カナダ、フランスの4カ国のIT業界で働く女性1100人が回答し、調査に参加した英国女性の38%がIT業界における研修の機会不足を懸念事項として挙げている。
Skillsoftでプロダクトマネジメントのシニアバイスプレジデントを務めるポートラ・クリゾメルス氏は「世界中の企業が、必要なスキルを持つ人材の不足を解消する方法を探し求めている」と話す。スキル不足に対処するための方法は概して、既存従業員のスキルアップだ。
クリゾメルス氏によると、全世界の労働人口に占める女性の割合は40%に満たない。この状況を改善するには「継続的な研修、専門能力の育成、キャリアアップ、同一労働同一賃金などによる女性従業員の地位向上が不可欠だ」とクリゾメルス氏は指摘する。
若い女性だけでなく、女性がおしなべてIT業界のキャリアを選ばないことには、さまざまな理由がある。例えば「技術職は女性向けではない」というイメージ、男性比率が高い職場における疎外感、IT業界で働きたいと思える分かりやすいロールモデルの欠如などが挙げられる。
Skillsoftの調査で分かった女性活躍の障壁は、研修の機会不足だけではない。回答者のうち25%は「多様性の欠如」が障壁になっていると答えている。23%は「職場での疎外感」がキャリアに影響すると答えた。さらに17%が「ハラスメント」をキャリアアップの障壁として挙げている。
後編も調査レポートを基に、IT業界における女性活躍の実態を紹介する。
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