クラウドサービスの利用において落とし穴になりがちなのは、想定外のコスト発生による予算超過だ。組織が大きくなるほどコストコントロールは難しくなる。何に注意すべきなのか。
クラウドストレージをはじめとする各種クラウドサービスの利用における難題は、コストの予測だ。組織内のニーズに応じて使用するリソースの増減を図れることがクラウドサービスの利点だが、そのコストを適切にコントロールできなければ本末転倒になってしまう。コストをコントロールできなくなってしまう要因はどこにあるのか。
ユーザー企業はクラウドサービスを利用する際、リソースの需要を正確に予測し、契約したリソースを実際に使用しているのかどうかを確認することが重要になる。それがコストの予測可能性に直結するからだ。
CIO(最高情報責任者)は、社内から寄せられるクラウドサービス利用に関する疑問に答えなければならない。ナレッジワーカー(知識労働者)向けの各種ビジネスツールを提供するiManageの欧州・中東・アフリカ(EMEA)担当テクニカルディレクター、ポール・ウォーカー氏は、以下2つの質問が重要だと語る。
これらの質問に答えるには、利用するリソース量とコストを予測する必要がある。
自社のビジネスやプロジェクトが必要とする以上のリソースを契約することは、過剰出費の主な要因になる。クラウドサービスの利点の一つは、素早くリソースを追加できることにある。予測の精度を高めれば、必要以上のリソース追加を回避し、過剰な出費を抑制することにつながる。
ただし素早くリソースを追加できるところに落とし穴がある。「問題はリソースの追加があまりにも簡単なことだ」と、データ保護サービスベンダーDatabarracksのテクニカルディレクター、オスカー・アリアン氏は警告する。
オンプレミスインフラが中心の場合、事業部門がIT部門に新たなリソースの要望を出しても、「コストに見合わない」という理由で却下されることがある。クラウドサービスの場合、事業部門の開発者が簡単にプロセッサやメモリ、ストレージのリソースを追加できる。「クラウドサービスの契約管理を徹底しなければコストはコントロールできない」とアリアン氏は話す。
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