ビジネスの成果を最大化したい企業にとって、「コンポーザブルERP」は賢い選択肢になるのか。そのメリットとデメリットを解説する。
既存のシステムに振り回されるのではなく、自社で技術を使いこなし、ビジネスの成果を出したいと考える企業にとって、「コンポーザブルERP」(ERP:統合基幹業務システム)が魅力的な選択肢になり得るのはなぜなのか。コンポーザブルERPとは、企業が目的に合わせてさまざまな機能を組み合わせるERPだ。そのメリットやデメリットを紹介する。
各ERPベンダーは、システムのモダナイゼーション(最新化)に役立つSaaS(Software as a Service)型ERPを提供している。クラウドサービスであるため導入しやすくなっていることは利点だが、機能の追加や仕様変更が難しいモノリシック(一枚岩)なプランしかない場合がよくある。
そこで企業の選択肢になり得るのが、コンポーザブルERPだ。予測不可能な時代において、企業はニーズに俊敏に適応できるシステムを必要としている。コンポーザブルERPはその要件を満たすことができる。企業はコンポーザブルERPを活用することで、ベンダーロックインからの脱却や、ビジネスの成果創出を期待できる。
コンポーザブルERPにはさまざまなメリットがある一方で、導入や運用の手間が複雑になりやすいというデメリットもある。そこで必要になるのが、それぞれの企業のニーズに応じてパーソナライズした、ベンダーからのサポートだ。サポートをうまく取り入れることで、企業はコンポーザブルERP導入の負担を軽減できる。
中編は、コンポーザブルERPを検討する企業には、ある選択が必要になる状況を解説する。
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