「ChatGPT」をはじめとした生成AIツールはさまざまな可能性をもたらす一方で、利用に際しての注意点もある。それぞれを整理してみよう。
人工知能(AI)技術ベンダーOpenAIのAIチャットbot「ChatGPT」が登場し、テキストや画像などを自動生成するAI技術「ジェネレーティブAI」(生成AI)の存在はより身近になった。一方でChatGPTをはじめとする生成AIツールには、注意点もある。それは何なのか。
ChatGPTと、その中核要素であるLLM(大規模言語モデル)「GPT」(Generative Pre-trained Transformer)は、今後も進化を続けると考えられる。ソフトウェアベンダーは自社製品をChatGPTおよびGPTと連携させることで、新たな可能性が生まれることに期待を寄せている。Slack Technologiesのプロダクト担当シニアディレクター、ジャッキー・ロッカ氏は「ChatGPTやGPTのおかげで、より多くの人々が生成AIを受け入れ、課題解決や業務効率化に活用するようになる」とみる。
損害保険会社Hippo Analytics(Hippo Insurance Servicesの名称で事業展開)でエンジニアリングマネジャーを務めるトニー・ジアン氏は、音声によるやりとりを実現する機能が充実すれば、生成AIツールの利便性が高まると考える。「音声によって質問したり、回答を得たりすることが可能になれば、文字の読み書きのできない人でも生成AIツールを生かすことができるようになる」(ジアン氏)
データマネジメントベンダーAlationのチーフイノベーションオフィサー、アーロン・カーブ氏は「生成AIは日増しに進化している」と認めつつ、生成AIツールによる回答をうのみにすることは「危険だ」と注意を促す。生成AIツールをうまく使うためには、全てを生成AIツールに任せるのではなく、回答の信ぴょう性を冷静に判断するなど「人が考えることが欠かせない」とカーブ氏は言う。
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