企業のデータは、今やオンプレミスのストレージとクラウドストレージの各所に散在している。ハイブリッドクラウドやマルチクラウドに合ったストレージを構築するための4つのルールを説明する。
オンプレミスインフラとクラウドサービスを併用するハイブリッドクラウドや、複数のクラウドサービスを併用するマルチクラウドでデータを管理することは、今や当たり前になりつつある。クラウドサービスを使う場合はオンプレミスだけのインフラを使うのとは別のスキルが必要になるため、データの移行など各計画がうまく進まなくなることがある。今後のストレージ構築では、以下4つのことを実践すべきだ。
ストレージ技術の切り替えに伴うコストや複雑さ、リスクを踏まえると、社内の全てのストレージで異なる技術を使用することは望ましくない。クラウドサービスやオンプレミスインフラで稼働する複数のストレージを共通の手法で管理できる技術を採用することで、ハイブリッドクラウドやマルチクラウドに適したストレージ構築ができる。
ハイブリッドクラウドの導入を検討することなく、既存のオンプレミスインフラをやみくもに拡張するだけではいけない。同様に、クラウドストレージの採用だけを考えて、オンプレミスインフラの採用を検討しないのもいけない。クラウドストレージの採用を前提にすると、アプリケーションによってはデータの転送速度に制約が生じたり、コストがかさんだりする可能性があるためだ。
データセンターがなくなることはない。米TechTargetの調査部門Enterprise Strategy Group(ESG)の調査によれば、IT関連の意思決定者は、データセンターの数が今後も当面は増え続けると見通している。クラウドストレージだけでなく、既存のオンプレミスストレージの最新化にも着目すべきだ。
ビジネスの変化に合わせてアプリケーションの要件が変わることを想定しておくべきだ。マルチクラウドに適したストレージ管理ツールなど、アプリケーションの構成や利用するデータに生じた変更に合わせて、すぐにストレージを更新できるようにするための技術に投資する必要がある。
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