バックアップ用ストレージの主な選択肢として、テープとHDD以外にもSDDとクラウドストレージが挙げられる。SDDとクラウドストレージをバックアップ用に使う利点とは。
バックアップに使えるストレージの主な選択肢として、「テープ」「HDD」「SSD」「クラウドストレージ」が挙げられる。テープやHDDだけではなく、SSDやクラウドストレージもバックアップ用のストレージとして台頭してきたのが昨今の大きな変化だと言える。SSDやクラウドストレージをバックアップ用に使う利点をまとめた。
SSDはHDDと比較すると、データの読み込み速度が総じて速い。一般的には、SSDはプライマリーストレージとして利用されているが、迅速なリストアが必要なシステムではSSDがバックアップストレージに適している場合がある。一方で長期保管するバックアップデータの場合はSSDの高速性を必要としないため、バックアップストレージの候補から外す組織もある。
ただし記録方式がQLC(クアッドレベルセル)のSSDは、HDDに匹敵する低コストなストレージになる場合がある。QLCの利点は、NAND型フラッシュメモリの1つのメモリセル(記憶素子)に4bitを格納することで記録密度が高まることだ。
SSDはデータ読み書きの速さに加えて、エネルギー消費量が少ない点や、長寿命化を続けている点などから、データの長期保管という用途でも選択肢になる可能性がある。
クラウドストレージは、データの長期保管に適した選択肢の一つだ。データの読み込み速度や利用料金は、選択したクラウドベンダーだけでなく、選択したストレージ階層にも依存する。長期データの場合、以下のようなアクセス頻度が低いデータ向けのストレージ階層を選択するとよい。
データの長期保管に適したストレージを選択できるだけでなく、クラウドストレージにはインフラの管理責任を社外に移して組織の負荷を軽減できるという利点もある。しかしこれらの階層からデータをリストアするには、多額のコストがかかる可能性がある。加えて、コールドストレージ(データへのアクセスがまれにしか発生しない用途に適したストレージ)層では、オンプレミスのテープよりも復旧に長い時間がかかるリスクがある。この点を考慮すると、バックアップデータに頻繁にアクセスすることを想定する組織は、より利用料金が高いウォームストレージ(頻繁にアクセスするデータに適したストレージ)層か、オンプレミスのストレージの方が適切な選択肢になる可能性がある。
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