災害時にネットワークをどのように復旧させるのか。その際は、復旧できることだけでなく迅速性も求められる。復旧作業を確実・迅速に進めるのに必要な、5つの項目を紹介する。
過不足のない適切な内容のネットワーク文書を用意しておけば、何か大きな災害が発生したときに大いに役立つはずだ。人々はサーバやストレージについては考えても、その配線、つまりデータストレージネットワークを災害復旧計画に含めることまでは気が回らないものだ。本稿では、ネットワークの災害復旧計画に何を含め、何を文書化すべきかを紹介する。
ネットワークの災害復旧計画では、どのような要素を文書化しておくべきなのだろう? 第一に、データセンター内の全てのネットワーキングハードウェアの構成設定をそれぞれ文書化する必要がある。例えば、ネットワークルータが使用している構成設定は必ず文書化し、可能であれば、さらにバックアップを取っておくといい。同様に、ファイアウォールでどのポートがオープンになっているかや、端末上で設定されているルールについても全て文書化しておくべきだ。
アプライアンスの中には、構成設定をXMLファイルやその他のファイルフォーマットにエクスポートできるものもあるが、そうしたメカニズムを持たないアプライアンスもある。たとえ端末の設定をエクスポートできるにしても、そうした設定は紙に書き写しておくのが得策だ。もし災害でデータセンターが倒壊してしまえば、それまで使っていたのと全く同じ型、同じモデルのアプライアンスが手に入るとは限らない。そのような場合、構成設定ファイルをインポートすることはできないため、書き留めておいた情報を頼りに手作業で新しいアプライアンスを設定する以外に選択肢はないはずだ。
各ハードウェアアプライアンスで使われているファームウェアのバージョンも忘れずに文書化すべきだ。さもなければ、もしアプライアンスを交換する必要に迫られた場合、新しいアプライアンスで今までよりも古いバージョン、あるいは新しいバージョンのファームウェアを実行してしまうことになりかねない。そうなると、これまで使っていた設定オプションを新しいアプライアンスでも全て利用できるとは限らない。
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