米SanDiskが2013年7月に発表した「SanDisk Connect」。入手可能な最小の無線USBストレージと銘打たれた新製品は、多くのユーザーのデジタルライフを変革する可能性を秘めている。
米SanDiskは2013年7月、無線フラッシュメモリストレージ製品群「SanDisk Connect」を発表した。同製品群は「SanDisk Connect Wireless Flash Drive」と「SanDisk Connect Wireless Media Drive」から成る。同社によると、これらのポータブルストレージデバイスは、小型フラッシュメモリストレージの携帯性と、無線によるストリーミングおよびシェアの利便性を兼ね備えているという。
SanDisk Connectは、コンシューマ向けフラッシュデバイスの普及に支えられたフラッシュ市場の拡大に対応することを目的としている。市場調査会社の米IHS iSuppliは、2012年に202億ドルだったNAND型フラッシュメモリの市場規模が、2013年には14%拡大して231億ドルに達するとの見通しを示している。その主な背景には、モバイル端末、ゲーム機、ハイブリッドストレージデバイスでの利用拡大がある。
「コンシューマ、SOHO(小規模オフィス、ホームオフィス)、SMB(中堅・中小企業)の間では、従来のUSBや有線ネットワーク以外の方法でアクセスできるローエンドのエントリー向けストレージソリューションを使う動きが広がっている」と、米StorageIOのシニアアナリスト、グレッグ・シュルツ氏は指摘した。「SanDisk、Seagate、Western Digitalといったベンダーは、ストレージソリューションにBluetoothからWi-Fiまで各種の無線対応を施し、特定の端末、または複数の端末で同時かつ柔軟にアクセスできるようにしている」
こうしたデバイスでは今後、普及拡大に向けて使い勝手の向上や低価格化が進みそうだ。「無線NAS(Network Attached Storage)をしばらく使ってきたが、複雑さやコストの軽減はどんな形であれ、消費者の購入のハードルを下げた点で大きな前進だ。購入のハードルを下げることは、これらの無線対応アプローチのいずれにおいても目標となっている」(シュルツ氏)
SanDisk Connect Wireless Flash Driveは、「入手可能な最小の無線USBストレージデバイス」と銘打たれている。容量は最大32Gバイトでインターネット接続やケーブルなしで利用できる。ユーザーは、Wireless Flash Drive内の写真や動画、音楽、ドキュメントに複数の端末から同時にアクセスでき、1回の充電で最大4時間の連続ストリーミングが可能だ。
SanDisk Connect Wireless Media Driveはポケットサイズのデバイスで、1回の充電で最大8時間の連続ストリーミングが可能。容量は最大64Gバイトで、SDHC/SDXC対応メモリカードスロットを備える。このスロットに装着したメモリカードでもコンテンツを保存、シェアできる。カメラのメモリカードをこのスロットに装着し、モバイル端末からカード内の写真を見ることも可能だ。Wireless Media Driveは最大8台のモバイル端末から無線で接続でき、最大5種類のHD動画を同時にストリーミングすることが可能。
SanDisk ConnectはiPhoneやiPad、iPod touch、Kindle Fire、Android端末、PC、Macコンピュータに対応する。動画や音楽、写真、ドキュメントをロードするには、これらのファイルをドラッグ&ドロップするだけでよい。SanDisk Connectアプリでこれらのファイルにアクセスでき、このアプリはAppleのApp Store、Google Play、Amazon Appstore for Androidで配布されている(関連記事:どちらがお得? Google PlayとAmazon Appstore)。
SanDisk Connect Wireless Flash Driveは16Gバイトモデルと32Gバイトモデルがあり、価格はそれぞれ49.99ドル、59.99ドル。米国ではAmazon.com、Micro Center、Best Buyで販売中、Newegg.comでは先行予約を受け付けている(米国時間8月28日発売予定)。ドイツと英国でもAmazon.comで先行予約が可能になる。
SanDisk Connect Wireless Media Driveは32Gバイトモデルと64Gバイトモデルがあり、価格はそれぞれ79.99ドル、99.99ドル。米国ではAmazon.comで販売中、2013年第4四半期にドイツと英国でも発売される予定。
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