ネットワークエンジニアでブロガーのある人物は、ネットワークエンジニアは「拡張VLAN」について考えるべきだという。その根拠や拡張VLANの必要性を考える。
本連載はネットワークエンジニアでありブロガーでもある3人の意見をまとめ、初級ネットワークエンジニアにも上級ネットワークエンジニアにも共通する下記の関心事を紹介する。
本稿はまず、論理的なLANであるVLANの拡張に関する意見を紹介する。
ネットワークエンジニアのイワン・ペペルニャク氏は、「拡張VLAN」についての考察は「解決すべき問題を認識すること」から始まると指摘する。拡張VLANとは、物理的に異なるデータセンターにまたがるVLANを意味する。
ペペルニャク氏によると、ネットワークエンジニアが拡張VLANを必要とするのは次のような場合だ。
こうしたことを目的にしてネットワークエンジニアが2カ所目のビルを必要とするのであれば、拡張VLANは適しているという。拡張VLANは2つの拠点間を十分な帯域幅(回線容量)のあるネットワークでつなぎ、仮想的に1つのデータセンターとして機能させることができる。
2カ所目のデータセンター設置を考えるのは、ほとんどの場合は回復力(レジリエンス)や冗長性が目的だとペペルニャク氏は説明する。データの保護手段として拡張VLANを検討する場合、ネットワークエンジニアは災害復旧(DR)計画についても同時に検討し、何を保護する必要があるのか具体的な問題を認識しなければならない。
1拠点でVLANを構成するだけでは大規模な障害からデータを十分に保護することは難しい。「1つのエンドポイントで問題が生じると、VLAN全体がダウンする恐れがある」とペペルニャク氏は指摘する。とはいえ複数拠点にまたがる拡張VLANでも注意点はある。ネットワークのどこかで障害が発生すると、1拠点だけではなく全ての拠点がダウンする可能性がある問題だ。
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