IBMのクラウド戦略、開発リソースのエコシステムでSIパートナーの“窮地”を救えるか開発環境も「所有」から「消費」へ(1/2 ページ)

IBMは「SoftLayer」「Bluemix」「Bluemix API」の提供でクラウド市場での存在感を強く打ち出している。これらのサービスは、パートナー企業の提案力の強化にどのように貢献するのか?

2016年04月19日 08時00分 公開
[吉村哲樹]
及川充氏 日本IBM 及川 充氏

 IaaS(Infrastructure as a Service)、PaaS(Platform as a Service)事業への傾注、コグニティブコンピューティング「Watson」のサービス化、そしてx86サーバビジネスの売却と、ここ数年の間で矢継ぎ早に新たなビジネス機軸を打ち出してきたIBM。そんな同社のパートナービジネスは、今後どのような方向へ向かうのだろうか。

 日本IBMにおいてクラウドビジネスのパートナープログラムを統括する、クラウド事業統括担当部長の及川 充氏に話を聞いた。

「ディストリビューター」「リセラー」という言葉の厳密な定義付けはないが、本稿では次のように位置付けている。

  • ディストリビューター:幅広いベンダーから仕入れたIT商材を自社在庫として保有し、小売業者やユーザー企業に販売する卸業者。大規模な拡販、流通の役割に軸足を置く事業者。
  • リセラー: IT商材をベンダー、ディストリビューターなどから仕入れ、ユーザー企業に販売する、大規模な流通経路は持たない事業者。仕入れた商材をそのまま販売するのではなく、他のシステムと組み合わせたり機能を追加したりして付加価値を高めて販売するリセラーはVAR(付加価値再販業者)という。

パートナービジネスモデルも「所有から利用へ」

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