マーケティングテクノロジーへの支出を正当化しようとしているときには投資利益率(ROI)にこだわるべきではないと、ある専門家はいう。まず、ビジネスの目標とニーズを定義してから次の段階に進む必要があるのだと。
マーケティングキャンペーンを強化することが競争力の高い差別化要素の1つになるという認識を持つ企業が多くなっている。デジタルマーケティングテクノロジーを使えばブランドの存在感を増し、顧客との長期的な関係を育むことができる。また、新規顧客や潜在顧客を呼び込むこともできる。そのため、デジタルマーケティングテクノロジーは、販売とマーケティングに欠かせないものになっているのだ。
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一方で、マーケティングテクノロジーのROIはとらえどころのないものとされてきた。業績を上げるために資金を投入しなければならない経営陣に対して、マーケティングチームは自分たちの主張の正しさを示すために悪戦苦闘してきた。かつて、マーケティングオートメーションのようなツールは、なくても構わないものと見なされていたからだ。だが、ビジネス環境の競争が激しくなるにつれて、その認識は大きく変わりつつある。
2015年、GartnerによるCMOを対象とした支出額調査「Gartner CMO Spend Survey 2015-2016」に回答した企業のうち、マーケティングの予算が11%増加した企業は300社を超えている。また、3分の2の回答者が2016年にマーケティング予算の増加を見込んでいると答えている。
デジタルマーケティング市場は、テクノロジーであふれている。ブログ「Chief Marketing Technologist」を運営するスコット・ブリンカー氏は、約3500種類ものマーケティングテクノロジー製品が販売されており、2015年から87%も増えていると述べている。
SnapAppでマーケティング部門のシニアバイスプレジデントを務めるアーロン・ダン氏は次のように語る。「現在、私たちはテクノロジーに圧倒されているように思える。マーケティング担当者には、ビジネスチャンスの拡大を本当に促せるテクノロジーに狙いを定め、残りのテクノロジーは予備のリストに放り込む素養が必要だ」
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