今、急速に関心が高まっているハイパーコンバージドインフラの基幹技術「SDS」(Software Defined Storage)は、実を言うとなかなか普及が進んでいなかった。なぜ今、急速に広がりつつあるのだろうか?
2015年の後半から2016年にかけて、ビジネス向けのIT製品で「ハイパーコンバージドインフラストラクチャ」(以下、ハイパーコンバージドインフラ)というキーワードに対する関心が急速に高まっている。
ハイパーコンバージドインフラは、データセンターのサーバ密度を高め、かつ、導入においてシステムを構成する各パーツの検証作業に掛かる労力を軽減するため、ベンダーがサーバやストレージ、ネットワーク、制御ミドルウェア、そして管理ツールまで一括して1つのボディーに集約して動作を保証しているハードウェアだ。
ハイパーコンバージドインフラの構成要素に対して、標準規格といった業界ルールは存在しないので、ベンダーは自由にハードウェアやソフトウェアを構成できる。しかし、多くの製品において共通する特徴がある。それが「特別なハードウェアを使わない」ことだ。x86サーバなど、サーバとしては安価に入手できる機器を複数連結し、ストレージ仮想化ソフトウェアによって複数の内蔵ストレージを集中管理することで、冗長化を実現し可用性を高めている。
ハイパーコンバージドインフラを構成する基幹技術の1つが、複数台のストレージを仮想的に1つのボリュームとして管理するSDS(Software Defined Storage)だ。SDSは既にそれなりの時間が経過したIT技術だ。しかし、SDN(Software Defined Networking)と同様、これまでなかなか普及が進まなかった。それがなぜ、2016年になって多くの関係者が注目するようになったのだろうか。
そこには、仮想化技術の大きな進化が関係している。その1つの例を紹介しよう。
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