「LAN」新規格の動向【中編】
“10Gbps”を目指す無線LAN規格「IEEE 802.11be」とは? センサー機能も搭載
IEEEは無線LAN規格「IEEE 802.11ax」に続く新規格「IEEE 802.11be」の標準化を既に進めている。これまでになかった無線LANの用途を実現するというIEEE 802.11beの機能を見てみよう。
標準化団体のIEEE(米電気電子技術者協会)は、2020年に標準化が完了する見通しの無線LAN規格「IEEE 802.11ax」の次世代に当たる「IEEE 802.11be」の標準化を進めている。一般的にIEEEの委員会は、標準化に数年という長い期間を要する。IEEEの委員会が、先行する規格を改善するためにどのような仕様が必要かを見極めるために長い時間をかけるからだ。
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2020年2月時点で、IEEE 802.11beは2027年に標準化が完了する見通しだ。IEEE 802.11beの策定では、スループット(データ伝送の実効速度)やスペクトル効率(一定の帯域幅において伝送可能なデータ量)の向上、アクセスポイント(AP)を制御する機能の強化が重視されている。
IEEE 802.11beの「Wi-Fiをセンサーにする」新機能
IEEE 802.11axはスループットが1G~2Gbpsに達すると予測される。これに対してIEEE 802.11beが目標とするスループットは10Gbpsだ。APが発する電波の指向性(発信源の方向によって電波の強さが異なる特性)を高めることでこの実現を目指す。例えば特定の方向におけるAPからの電波を強めてデータの送受信効率を向上させる「ビームステアリング」などの新たな機能の搭載が議論されている。
IEEE 802.11beは「Wi-Fiセンシング」を採用する見込みだ。LAN規格の標準化を担当するIEEE 802委員会のチェアマンであるポール・ニコリッチ氏は、Wi-Fiセンシングについて「無線LANの技術としては新領域だ」と表現する。Wi-Fiセンシングは無線LANの電波によって対象物の位置や動きを検出する技術だ。それにより、対象物の動きのパターンを特定することができる。Wi-Fiセンシングを利用すれば、対象物の動きが通常のパターンから外れたときにアラートを出す、といったことが実現する。
Wi-Fiセンシングは無線LANの新用途の可能性を広げるとニコリッチ氏は考えている。例えば、一人暮らしの高齢者の動きをWi-Fiセンシングで監視すれば、転倒や動きの停止を検出することが可能だ。自動車内の監視に使えば、子どもやペットが取り残されている状態を検出し、通知することもできるだろう。
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「LAN」新規格の動向
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