“高速化”に逆行する「イーサネット」 “低速”ネットワークが必要な理由「LAN」新規格の動向【後編】

産業のニーズに応じてさまざまなLANの規格が策定されてきた。一様に高速化を目指してきたと考えられがちなイーサネットにも新たな用途が生まれている。なぜそうした変化が生じているのか。

2020年04月10日 05時00分 公開
[Jennifer EnglishTechTarget]

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 LAN(ローカルエリアネットワーク)の規格の標準化を担うのが標準化団体IEEE(米電気電子技術者協会)のIEEE 802委員会だ。イーサネット規格「IEEE 802.3」も同委員会が仕様を策定する。

 IEEE 802委員会のチェアマンを務めるポール・ニコリッチ氏は、IEEEが策定してきた革新的なイーサネットの技術の一つとしてツイストペアケーブル(より対線)を挙げる。ツイストペアケーブルはそれまでの主流だった同軸ケーブルよりも配線の自由度が高いという利点がある。「建物のインフラを変更せずに、新たなネットワーク機能を導入できる点が革新的だった。イーサネットは有線ネットワーク技術の勝者になった」と同氏は語る。

伝送距離の延長と低速化に向かうイーサネット技術

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