「HCI」や「IaC」との違いも整理
「コンポーザブルインフラ」とは何かを理解する7大基礎用語
「コンポーザブルインフラ」によってアプリケーションの実行環境の構築がどのように変わるのか。「HCI」「IaC」とは何が違うのか。それらを知るための基礎用語を解説する。
「コンバージドインフラ」(CI)と「ハイパーコンバージドインフラ」(HCI)は既に広く知られた用語となったが、「コンポーザブルインフラ」についてはまだあまり知られていない。だが、これが一般的な用語になるまでに長い時間はかからないだろう。コンポーザブルインフラはHCIが持つ導入や拡張の容易さに加え、必要なハードウェアのリソースを個別に拡張したり縮小したりできる特性を持つ。
コンポーザブルインフラはソフトウェアでインフラを制御し、CPUやメモリ、ストレージ、ネットワークなどのリソースを論理的にプール(共有)してデータセンター全体で使用できるようにする。各リソースの分離やプログラム制御などがコンポーザブルインフラを理解する鍵になる。プールしたリソースは特定のアプリケーション用に必要に応じて動的に割り当てることができる。これは後述の「コンポーザー」や「コントローラー」を介して実施され、管理者がハードウェアの構成作業をする必要はない。
自社にコンポーザブルインフラが適しているかどうかを検討する際、次のような重要な用語を知っておくとよい。
用語1.リソースの分離
コンポーザブルインフラは、各サーバのリソースを論理的に分離し、データセンター内でプール化する。そのリソースを特定のアプリケーションに対して割り当てるようにする。このプロセスがリソースの分離だ。
用語2.プログラム制御
コンポーザブルインフラはリソースのプールや管理、個別のアプリケーションに対するプロビジョニング(使用できる状態にリソースを配備すること)などをプログラムによって制御する。リソースのプロビジョニングやプロビジョニングの解除はAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)を介してコードによって制御する。
用語3.コンポーザー
コンポーザーは、リソースの分離とプールを実現するソフトウェアであり、コンポーザブルインフラのコントロールプレーン(制御部)として機能する。コンポーザーは個別のアプリケーションが必要とするリソースを構成するために、各リソースを抽象化して共有する。
用語4.コントローラー
コントローラーはコンポーザブルインフラを構成するハードウェアのデータプレーン(データ処理部)を管理する。必要に応じて動的にリソースを割り当てるために、コンポーザーと連携して動作する。コントローラーは仮想マシンやコンテナといった、アプリケーションの実行環境を構築する。管理者が定義したテンプレートに従い、アプリケーションの実行環境として最適なリソース量を決定する。
コンポーザーとコントローラーは非常に密接に連携する必要がある。そのためコンポーザブルインフラのベンダーは、使用する用語を統一したり、製品に互換性を持たせたりしている。
用語5.コードとしてのインフラ(IaC)
コンポーザブルインフラは「コードとしてのインフラ」(IaC:Infrastructure as Code)と同一視されることがあるが、同義語ではない。例えば構成管理ツールの「Ansible」「Chef」はコンポーザブルインフラではないが、IaCの特性を持つ。
IaCとコンポーザブルインフラに共通しているのは、ソフトウェアでインフラを制御してリソースを論理的にプールし、アプリケーションが必要とするリソースをプロビジョニングする点だ。その目的は、事前にプログラムされたスクリプトを使用し、インフラ構成の作業を自動化して簡単にすることにある。
用語6.ソフトウェア定義データセンター(SDDC)
ソフトウェアでインフラを制御することで「ソフトウェア定義データセンター」(SDDC)を実現できる。SDDCはソフトウェアを使用してリソースの仮想化や運用、プロビジョニングなどを実施するデータセンターのことを指す。
用語7.API
HCIがハイパーバイザーを使用してリソースの仮想化と管理を実施するのと同様に、コンポーザブルインフラはAPIによってリソースの分離とプール、管理を可能にする。リソースのプロビジョニングを自動化するために、スクリプトまたはテンプレートを事前に作成することもできる。
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