従業員のCOVID-19ワクチン接種問題【後編】
企業は「従業員の新型コロナワクチン接種状況」をどう把握すべきか
企業は、従業員が新型コロナウイルス感染症のワクチン接種をしたかどうかをどのように把握すればよいのか。その具体的な手段を検討する。
中編「企業は『新型コロナワクチン接種』の情報を従業員にどう提供すべきか」に続く後編は、オフィス勤務の再開に当たって、企業が従業員の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン接種状況をどう把握し、管理すべきかについて考察する。こうした問題の解決にはITツールの活用が鍵となる。
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先進国は総じて、国民のワクチン接種の状況を追跡していない。政府が管理している「ワクチン接種を通じて収集したデータ」を企業が利用することは、プライバシー上の理由で不可能だ。そのため企業が従業員のワクチン接種状況を把握するには、独自に追跡する必要がある。
従業員のワクチン接種状況をどう追跡するか
米国では、COVID-19ワクチンを接種した人に証明書(紙のカード)を発行しているため、従業員のワクチン接種を義務付ける企業はこのカードを証明書として利用できる。企業の福利厚生を管理するツールの中には、スマートフォンでスキャンした証明書の画像をアップロードすることで接種状況を収集するものもある。ただし雇用主がこうした証明情報を収集するには、事前にHIPAA(米国における医療保険の相互運用性と説明責任に関する法令)のプライバシー要件とその他の機密保持の問題を調べておく必要がある。
もっと控えめなやり方として、アンケート収集ツールを活用して従業員からワクチン接種の申告を受ける方法や、「オフィス出勤を再開した従業員はワクチン接種を受けたものと見なす」ポリシーを発表するといった方法もある。ただし、こうした方法では、そもそもオフィス出勤を再開したくない従業員に安心感を与える効果は限られる。
2021年のオフィスはどうあるべきか
従業員にワクチン接種を義務付けるのか、奨励するのか、関与しないのか――。どの方法を選ぶにしても、ワクチン接種が職場にもたらす影響について企業が考えなければならないことは山のようにある。法的、倫理的、実践的、技術的な視点から多角的に考慮しなければならない。働き慣れたオフィスを取り戻すには、安全を最優先に考え、誠実でオープンなコミュニケーションを心掛け、プロセスをシンプルにすることが重要だ。
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