新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)の中、企業はテレワークとオフィスワークを組み合わせた「ハイブリッドワーク」の導入やオフィス分散化を進め、新しい働き方を模索している。そうした中、データの発生源であるデバイスの近くを意味する「エッジ」でデータを処理する「エッジコンピューティング」に取り組む動きが、企業の間で広がってきた。従業員があらゆるデバイスを使い、さまざまな場所に分散して働く今の時代、企業はデータを効率よく処理・保存するための手段としてエッジコンピューティングに注目し始めている。
エッジコンピューティングの定着の追い風になっているのは、「5G」(第5世代移動通信システム)の登場だ。特にミリ波周波数を使う高周波数帯の「ハイバンド5G」は、企業が現場で使うデバイスを高速・低遅延でインターネットに接続できるため、IT専門家の関心を集めている。現在、エッジにおける無線接続の事実上の標準となっているのが無線LANだ。無線LANが5Gに置き換わるのは、まだ何年も先になると考えられる。
企業がエッジコンピューティングの採用に取り組む中、今後も無線LANが中心的な役割を果たす理由は「低コスト」「低消費電力」「高い信頼性」の3つだ。無線LAN技術は進化を続けており、次世代の「IEEE 802.11ax」(業界団体Wi-Fi Allianceによる表記は「Wi-Fi 6」)は大容量データの高速通信を図る。Wi-Fi AllianceによるWi-Fi 6の拡張規格である「Wi-Fi 6E」では、新たに6GHzの周波数帯で、1200MHzの帯域幅を利用できるようになる。
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