ホテルフランチャイズのWyndham Hotels & Resortsは、自社のITインフラとしてAWSを活用している。AWSを利用して得られた効果と、DXに向けた同社の施策とは。
全世界でホテルやリゾート施設を運営するWyndham Hotels & Resorts(以下、Wyndham)は、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するためにAmazon Web Services(AWS)の同名クラウドサービス群を採用している。前編「大手ホテルが『データセンター縮小』『インフラ9割クラウド移行』に挑む理由」に続く本稿は、自社のITインフラの90%をクラウドサービスで運用するという目標を掲げている同社の取り組みを説明する。
ITインフラをAWSに移行することで、Wyndhamは数日から数週間で新しいサービスを構築してフランチャイズホテルに提供したり、どこからでもアクセスできるアプリケーションを構築したりできるようになった。そのため同社は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)のさなかでもAWSへの移行による成果が得られている。新しい客室清掃アプリケーションを数週間で構築し、感染症対策のために清掃スタッフが従うべき手順のチェックリストを提供できるようになったことも、その一つだ。
Wyndhamのエクゼクティブバイスプレジデント兼最高情報責任者(CIO)を務めるスコット・ストリックランド氏は、AWSへの移行によって「世界規模の業務効率の向上を目指しながら、パンデミックを乗り切るために必要なアジリティ(可用性)を実現できる」と話す。アプリケーションをAWSに移行させることで、同社は「COVID-19がもたらす事業の課題を解決できた」と同氏は語る。
AWSで世界規模での商用販売担当のバイスプレジデントを務めるグレッグ・ピアソン氏は、パンデミックの中でホテル産業は急速な変化に直面しており、Wyndhamとそのフランチャイズもその点は変わらないと説明する。こうした中でWyndhamは「クラウドサービスを利用することで、顧客満足度やサービス、事業モデルを変革している」とピアソン氏は語る。
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