「デジタルツイン」や「無線LAN」を使ったコーヒーマシンのすごさとは老舗メーカーの「デジタルツイン」活用事例【前編】

コーヒーマシンメーカーGruppo Cimbaliは、現実のものをデジタルで再現する「デジタルツイン」を製品開発に導入した。それによって同社のコーヒーマシンはどう変わるのか。

2022年02月28日 05時00分 公開
[David EssexTechTarget]

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 最先端のデジタル技術とレトロなデザインを融合させた、驚異のハイテクコーヒーマシンがある。イタリアのコーヒーマシンメーカーGruppo Cimbaliが手掛ける製品だ。さまざまな先端技術を製品開発に取り入れてきた同社は、現実の物体や物理現象をデータで再現する「デジタルツイン」をコーヒーマシンの開発に導入した。同社はどのような製品を生み出しているのか。

「デジタルツイン」を活用するコーヒーマシンのすごさ

 「コーヒーマシンや1杯のコーヒーに関する物理現象をデータに変換し、デジタルツインによってコーヒーマシンの動作性能をシミュレーションしている」と、Gruppo CimbaliのCPO(最高製品責任者)兼CTO(技術最高責任者)のマウリツィオ・トゥルシーニ氏は説明する。

 コーヒーマシンを製造してきた中で、Gruppo Cimbaliはさまざまな技術革新をコーヒーマシンに取り入れてきた。デジタルツインの導入前から、開発にはCAD(コンピュータ支援設計)やPLM(製品ライフサイクル管理)のソフトウェアを採用。さらに精密なシミュレーションを実現するため、同社はデジタルツインの活用に着手した。

 Gruppo Cimbaliがデジタルツイン開発に活用したのは、Altair Engineeringのシミュレーションソフトウェア「Altair Activate」だ。Gruppo Cimbaliはこのソフトウェアを使って、コーヒーマシンやコーヒーの抽出を仮想的に再現する仕組みを構築した。これにより、製品開発においてさまざまなシミュレーションを短期間で実施できるようになった。同社はデジタルツインをオンプレミス(自社運用のインフラ)で運用しており、同社の従業員2人がシミュレーションソフトウェアの運用管理に当たっている。

 トゥルシーニ氏によれば、こうしてデジタルツインを製品開発に取り入れるGruppo Cimbaliのコーヒーマシンやコーヒーグラインダー(コーヒーミル)は、さまざまな技術を取り入れている。例えば機器同士はM2M(マシンツーマシン)の接続をする。「コーヒーマシンやコーヒーグラインダーは、コーヒー抽出時のデータに応じて圧力や温度をするよう互いに通信する」とトゥルシーニ氏は解説する。

 無線LANでインターネット接続するコーヒーマシンもGruppo Cimbaliは製造した。同社によれば、遠隔でコーヒーマシンの稼働状況を計測する機能を搭載したのは業界で初めてだ。コーヒーマシンが抽出したコーヒーのデータは、IoT(モノのインターネット)のネットワークを介してデータベースに蓄積する。抽出したコーヒーの品質を分析することで、ユーザーは日々のコーヒーマシンの運用を改善できる仕組みだ。

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