「5G」と「無線LAN」のニッチ分野比較 “使い捨て”が得意なのは?5Gが無線LANに対抗する分野【後編】

同じような用途に「5G」と「無線LAN」を使うことができるので、2つは競合する技術としてくくられることがある。ただしより細かく見れば違いが出る。判断のポイントは。

2022年03月01日 05時00分 公開
[Lee BadmanTechTarget]

関連キーワード

ネットワーク | 無線LAN


 「5G」(第5世代移動通信システム)と「無線LAN」は、高速なデータ伝送などの特徴が似ている。ただし用途によってどう役立つかは異なる。前編「無線LANが役立たずのときに『5G』を使うべし その役割は限定的」は5Gが有利である分野、中編「無線LANではなく『エリア限定5G』を使うべき納得の用途」はどちらを使うべきか判断が難しい分野を紹介した。

 既設の通信方法が何もない場所で、急に通信が必要になることがある。その場合は5Gと無線LANのどちらが適するのか。例えば野外フェスティバルや、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査会場などだ。

臨時会場に高速通信を用意するには?

 臨時会場はすぐに通信可能な設備を必要とするものの、その会場を閉じた後は一切通信を必要としない。そのためだけに時間とコストをかけてインターネット回線を敷設するのは、効率的とは言えない。

 このような場合、バックホール(基幹通信網)に5Gを使っている事業者のネットワークを使うことで、臨時の高速通信を用意できる可能性がある。この仕組みはシンプルだ。会場に臨時で設置する通信機器を介して、ユーザーはインターネットや社内ネットワークに接続できるようになる。

 5Gの実用化はまだ始まったばかりであるため、こうした5Gが役立つ用途は今後増えてくるだろう。もちろん5Gよりも無線LANなど他のネットワークが適することもあるので、企業は用途に応じて判断するのがよい。いずれにしても、5Gが出て選択肢が広がったのはいいことだ。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

ITmedia マーケティング新着記事

news023.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...

news025.png

「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。

news014.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。